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偽物令嬢と呼ばれても私が本物ですからね  作者: kana


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学園には制服がある。

女子生徒は白いブラウスに紺色がベースのチェックのスカートに紺色のブレザー。


男子生徒は白いシャツに紺色がベースのチェックのズボンに紺色のブレザー。


そして学年ごとに色が違うリボンとネクタイ。

1年生は青、2年生は赤。3年生は緑。


各学年ごとに校舎も分かれている。

だから共有の廊下や食堂やカフェでしか、2年生や3年生の方と会うことはほとんどない。



学園に入学して1週間。


学園の雰囲気にも慣れてきた。


エミリア様はすれ違う度に振り返られる程、綺麗で大人びた令嬢だけど、性格はとっても気さくでサバサバしているの。


エドワード様も令嬢達からの黄色い声を浴びることが多い。

ただエドワード様が反応することはない。



そんな目立つ2人が私と一緒に行動してくれる。

移動教室も食堂も。

今度カフェにも一緒に行こうと誘ってくれた。


クラスメイトとも少しづつ話せるようになってきたの。

20人しかいないクラスですもの、皆さんと仲良くなりたいわ。


そして、明日は学園がお休み。

エミリア様のご自宅に招待されている。

お友達のお家に行くのも初めてだから、今から緊張してるの。


お父様とお兄様は領地に視察に行っていない限り、忙しくても夕食までにはお仕事から帰ってきてくれる。

私も2人に学園での出来事やエミリア様やエドワード様のことをたくさん話している。


「次は我が家に招待したらいいよ」


「そうだよ。大事な妹の友達だからね。私も会ってみたいな」


誘ったら来てくれるかしら?

ううん、来てくれるわ!


「はい!」


元気よく返事をする私をお父様が優しい目で頷いてくれて、お兄様は頭を撫でてくれる。


家にお友達を呼ぶなんて初めてよ。

学園に入学してから初めてがいっぱい!

毎日がとっても楽しいの。




昼からのお呼ばれなのに朝から緊張してソワソワしちゃう。

そんな私をお兄様がお茶に誘ってくれた。


「ユティそんなに楽しみかい?」


「ええ!じっとしてられないの」


笑いながら緊張しなくてもいいんだよっ友達でしょ。って言いながら頭を撫でてくれる。


「今日はエドワード様も一緒に招かれているのよ」


「彼も今度うちに招待したらいいよ」


ん?お兄様お顔が変よ?


「もちろんよ!エミリア様とエドワード様は初めてのお友達ですもの!それよりこのワンピース似合ってる?ドレスの方がよかったかな?」


「ワンピースでいいよ。ユティによく似合っている。それに形式的なお茶会じゃないから大丈夫だよ」


そうなんだ。


そういえばお兄様は社交界に出るようになってもお茶会には行ってないような・・・

招待されていない事はないと思うの。

婚約の打診が山ほど来てるって聞いたもの。


「さあユティ時間だよ。楽しんでおいで」


「はい!お兄様行ってきます」


お兄様の手を借りて馬車に乗り込む。

お土産は我が家の自慢のシェフが作ったアップルパイ。

付き添いは専属侍女のジル。



到着したのは、まるで絵本の中のお城のような大きなお邸だった。

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