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「鱗のある花」
つらら銀のつらら銀色のひさめ轍
氷雨がわだちを濡らしていく
けれどそのわだちは既に血で濡れている
リザードスキンを透かして心臓部迄
カリカチュアの様なまちが倒壊する迄
意識はいずこ花の様だった意識はしかし
つらら銀のみえないつららに溶けて枯れた
僕のひふは鱗をはらむよ空の様だろう
それは透きとおるつらら銀色の
僕のこころとこえは透きとおる鱗
みえない鱗はつららの様いやその物
僕の意識は枯れて濡れた花
空白に潤むまちに一色深紅にたたずむ花
鱗の花さほらメタファーが暴走して雪崩れ
カリカチュアの様なまちを破壊していく
氷雨がわだちを濡らしていく
けれどそのわだちは既に血で濡れている
つらら銀のつらら銀色のひさめ轍