「設定資料」その三
戦闘種の牙。
特殊能力と希少水晶、器の関係。
生物兵器の体内で生成される特殊能力の源が、希少水晶である。
そして、その力を自らに取り込めるように改造された人類が戦闘種であった。
戦闘種の体内に入った希少水晶は、それぞれの器に入り特殊能力としての力を発揮できる。
コンテナの種類や大きさは経験や精神、肉体の成長によって変化する。
希少水晶の希少性と、器の希少性は正比例しない。
例えば【回復】のコンテナは大勢が広く浅く持つが、希少水晶はそれほど豊富ではないのでマーケットでも品薄となる。
「攻撃系」
【切断】/半月状の真空内で微量物質の極振動が起こり、切断の作用を発揮する。
【衝撃】/【切断】の空間が円錐形となっている。
【炸裂】/気体の一瞬の膨張を利用している。
【火球】/単純な水素と酸素の燃焼反応。
【火炎】/上記の広範囲化、上位は空気中の水素を融合反応させる触媒振動波。
【雷撃】/プラズマ発生装置を帯のように作り出す。
「防御系」
【障壁】/物理的、熱や光も弾く空間のひずみ。重力波の一種。
【閃光】/マグネシウム発火。照明弾、トーチなどの照明、敵の目をくらます、などに使用。
【回復】/疲労回復物質の分泌、体力回復。この力なしに【移動】を使うのは無謀。
「移動系」
【移動】/運動能力の一時的な跳躍と、念動の力による補助。
【飛翔】/自身にかける重力制御と胴体移動の力。
【飛行】/自身にかける【飛翔】をより強力に制御して飛行する力。【飛翔】がなくては使えない。
「その他」
【拘束】/相手の動きを止める。物理的と精神感応で行動の自由を奪う力。強敵同士は互いの【拘束】で、相手の【拘束】をブロックしながら戦っている。
【探査】/能力の範囲内で、生命力や感情の殺気などを知る力。気配を読む能力。
【発火】/狭い範囲の空気圧縮で高温を作り出し、炭素物質を発火させる。
【鑑定】/相手の能力を読む、一種の精神同調で相手の力を探る。
【聴覚】/音を聞くのではなく、広範囲で空気の振動を感じる力。
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「敵勢力」
世界を滅ぼす人間の上位種。
「魑魅と魍魎(ジズ、リヴァイアサン)」
「Sクラス以上」(上の上と、それ以上)/
『純粋な乙女と融合した清廉の女神』
●ヴァルキューレ/
一部、硬質の白い羽に覆われた、金髪で長い髪の女性体。背中には白い鳥の翼を広げる。
人間の魂がベヒモスを取り込み部分的に動物化した、と言われている。目撃例は全て女性の姿で、世界全体で九体の存在が確認されている。
『宿主を選ばない獄炎の種火』
●カーバンクル/
サラマンドラの脳内から飛び出したレアクリスタルが、他のベヒモスに寄生し誕生するキマイラ。【火炎】のスキルを移動させる実験体の子孫と言われている。
『地上に太陽を再現する核の使い手』
●サラマンドラ/
カーバンクルの遺伝子を持たないサラマンドラは大型に成長し、本来の【火炎】を発揮する。それはすなわち水素原子の融合を、極めて限定的に起こす力である。
『新なる不死の怪鳥』
●フェニックス/
航空迎撃を主たる目的として開発された。驚異的な再生細胞分裂速度で、瀕死の状態からも復活し、【障壁】のスキルで身を守りつつ体当たり攻撃を行う。
『悪魔を統率する謎のソプラノ』
●セイレーン
歌声のような音波を発しベヒモスの群を操り統率する。本体は強力なステルス能力を持ち、その姿を見た者は未だいない。
『一角の地を統べる麒麟』
●ユニコーン/
戦闘種の兵士が騎乗するバイオビークル、通称麒麟として開発された。しかし瀕死の戦闘種から得た遺伝子情報で変異し進化する。
そして戦闘種の制御を離れた麒麟は、更なる進化で一角を持ちユニコーンとの呼ばれるようになった。
一角を得た様々なベヒモスは、ある場所に集まって共存していると言われている。
「AAAクラス」(上の上)
フェルテ/スケラーノ級。体長十メートル程度で特殊なスキルを持つ。
蜥蜴の頭部に牙のある口、同じく蜥蜴の前足と馬の後足を持つ。金属の強度を持つ、針の黒い体毛に全身を覆われている。
クラーケン/川に上がって来るのは海蛇のサイズ。海では複数が合体し、イカやタコも取り込み巨大化する。
「AAクラス」(上の中)
ペリュトン/全長十メートル程度。鳥の胴体と翼を持ち、鹿の四本足のジズ。
ワイバーン/全長八メートル程度。トカゲ胴体とコウモリ翼を持つ。ドラゴンの幼体との説もうる。
「Aクラス」(上の下)
ミルメコレオ/獅子の上半身に、後ろ足の二本が蟻の六本足となっている個体。
カトブレパス/牛と馬の中間のような体で、頭部に一つ目を持つ。
フェルテ/普通級、体長五メートル程度。
バルトアンデルス/人体の胴体と頭部で、足先はヤギと鳥の足が前後に一緒付く。
「BBBクラス」(中の上)
マルティコラス/獅子の頭部に、毛むくじゃらの人の顔が貼り付いている。
ペリュトン/全長五メートル程度。鳥の胴体と翼を持ち鳥の二本足のジズ。
「BBクラス」(中の上)
ミルメコレオ/獅子の十半身と下半身の蟻だが、足は獅子の四本残している
カトブレパス/牛と馬の中間のような体で、頭部に二つ目を持つ。
「Bクラス」(中の中)
ワーウルフ/人型の狼。二足歩行もするが四脚で俊敏に動く。
「CCCクラス」(中の中)
「CCクラス」(中の下)
バジリクス/羊ほどの大きさで四本足の鶏。蛇のような尾を持つ。鶏で黄金の羽を持つが、空は飛べない。
スキュラ/犬の体に魚の頭部を持つリヴァイアサン。
「Cクラス」(中の下)
ブラウニー/完全に二足歩行する猿のような姿。集団で冒険者を襲う。
「Dクラス」(下の上)
キュノリュコス/人の思考、奥底の記憶を声にして聞かせる。戦略兵器のような存在。
「Eクラス」(下の中)
チェシャ猫/言葉を喋り、人を惑わせる猫。
「Fクラス」(下の中)
キルケニー猫/チェシャ猫に従属している猫。
ヒュドラー/海蛇のリヴァイアサン。
「Gクラス」(下の下)
小物/栗鼠や鼠、蛇などの姿をしたベヒモス。
「キマイラ(混合種)」
複数ベヒモスの合体形。遺伝子改変を起こし、新種のベヒモスを生み出す新たな宿主となる。