忘れなんなよ!
「ねぇ!!!見てよこれ!!!」
「なにー?千代ー」
「ネットニュースに……ネットニュースに……」
「私が忘れ去られた、かつての有名子役って!!!!酷くない!!??」
「やだよねーそういうネガティブな記事。懐かしい子役とかさ、ポジティブな書き方して欲しいよね。」
「でしょでしょ!ホント腹立つ!」
「奏は…奏は……私の事忘れなんなよ!」
「忘れないってー、てか忘れなんなよってなんよ?忘れんなよじゃなくて?」
「マジで忘れて欲しくないから!強調の意!」
「そういうとこ好きだよー」
私、恒久 千代は、10年前、6歳の頃はテレビに引っ張りだこで…お金も沢山貰ってたし、でも時が経ち年齢が大きくなるにつれテレビに出れなくなって……高校一年生の頃に株でミスって売れてた頃のお金はバイトとかしなくても不自由なく遊べるくらいしか残ってない……
そして、今一緒に話してるのは中村 奏、私の幼なじみの子、家が隣で幼稚園の頃からずっと仲良くしてる!
んで、今は奏の家でだらーっとしてたとこ。
「じゃあさ、また有名になればいいじゃん」
「簡単に言うじゃーん」
「いや、私が千代のいい所はいちばん知ってるから、千代なら行けるってわかるんだよ。」
「あんがとーー、でもどうやって有名になればいいってのよ?もう若さは使えないよーーーーー!」
「どうどう、あんたまだ若いっしょ、まあ……急に言われても困るよねー」
「じゃあさ、段階的に行こうよ、最終的な目標は建てておいて!最終目標にこれとかどう?」
「んー?」
奏の右手に握られたスマホには、あるウェブサイトが表示されていた。
【TVドラマ『Mings』主演オーディション開催決定】
えっと…開催日が……
「1年後!?早くない!?」
「有名になるなら高校生のうちっしょ?」
「えぇ……」