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【4】
しばらくして、国広から電話があった。あの夜のことは最悪だったが、嬉しくてとると、深刻な声で言われる。
「ー別れよう」
「えっ…」
みなみはショックを受けた。背中に冷たいものが流れる。
「何で…」
「それだけ。ーじゃあ」
電話を短くきられ、みなみは呆然とする。自然と目から涙が溢れてきた。みなみはスマホを胸に抱き、ベッドの上で大泣きする。
ー我慢すれば良かったのかな。
自分の言動がいけなかったのかなと後悔が次々と浮かんでくる。
ー私はまだ好きなのに。
クッションを手に取り、殴りかかる。
「馬鹿ー!!」
みなみの叫び声は誰にも届かなかった。