表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/17

04


 コンテスト当日、


 朝イチで来た会場は、


 街の中央広場にあるやたらとデカい建物。



 その名も"平和の館"


 なんか、平和の館っていうよりも無敵要塞みたいなんですけど……




「では、行って参ります」


 ツェリアさんは、いつも通りにお料理すれば大丈夫ですよ。


 一次予選、楽しんできてください。



「はいっ」




『一次予選の特別審査員枠に見事当選!』


 おめでとさん。


 チミコさんも、食べ過ぎない程度に頑張ってね。



 あと、会場内は警備が行き届いてるそうだけど、


 誘拐されないようくれぐれも気をつけて。



『ナンパもプロポーズもどんとこい!』


 知らない妖精さんについて行っちゃダメだよ。



『体重は軽いけど軽い女じゃないよ』


 いっぱい試食審査してきてね。



『吹き荒れる別腹の嵐!』




 ……さて、俺はどうしようかな。


 一般審査員への会場オープンまで、まだ時間があるけど、


 街で屋台巡りとかしちゃうと試食審査出来なくなりそうだし。



 ふむ、こういう時は、その辺の公園でのんびりお昼寝でも。


 まだ朝だけどさ。




 ---




 お昼前、平和の館1階大広間のイベント会場がついに一般開放。


 入場の際に受け取ったプレートの数字が、一般審査員としての番号ですね。



 えーと、一般審査員の審査方法は、


 予選参加者のお料理を試食してコースターをゲット。


 一番美味しかったお料理のコースターを、


 番号が見えるように審査員プレートの裏に貼り合わせて、


 会場を出るときに係員に手渡します、ですか。



 ふむ、なかなか良いやり方だとは思いますが、


 この混み混みの会場で上手くいくのかな。



 まあ、俺はツェリアさん一択なのですが、


 もちろん食べずに投票するのはルール違反。


 ちゃんと会場を回って、美味そうなものはどんどこ食べちゃいますよ。



 もちろん、まず最初はツェリアさんから。


 どれどれどこかな、俺の嫁……




 いたいた、ひときわ目立つべっぴんメイドさん、


 って、すでに大行列がっ。


 こりゃあかん、出遅れた。



 あー、あの列の長さだと待ち時間がエラいことに。


 本当、どうしよ……



「ツェリアさんの旦那さまのシジマさん、ですよね」


 はい、旦那なりたてほやほやのシジマです。



「初めまして、コンテスト運営委員のカミスです」

「こちらをツェリアさんからお預かりしていました」


 えーと、これは……お菓子?



「一番最初に焼き上がったのをぜひ、だそうですよ」


 ……俺、嬉しくて泣きそう。


 せっかくですから、カミスさんもご一緒にどうです?



「はい、喜んで」

「あそこの休憩ブース、今なら空いてますね」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ