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敗北から始まる!ブレイドの冒険物語  作者: 旅立 マス
2章 戦士のかけら
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6話 ミミンパ!影の民族現る

扉を開けると、戦士のかけらが飾られていた。

これで二つ目だ――3人がそう思った瞬間だった。


戦士のかけらに触れようとするが、何かに阻まれる。

「こいつ……バリアみたいなので守られてるな」

「このバリアを解除する仕掛けがあるってことだね……あれ?ちょっと待って」

「ルーノ、どうかした?」

「僕ら以外にも、誰かいる」


ルーノは鋭い目で辺りを見渡す。そして――

「そこだ!」

彼の魔法の銃から閃光が走った。


「まさか気づかれるとは……なかなかやるにゃ」

「に、にゃ?」


聞き慣れない口調に3人は驚く。そこに現れたのは、ネコと人が融合したような生き物だった。


「キャット族か……」

「ほう、知っているのかにゃ。ミーはキャット族のミミンパにゃ」

「ルーノ、何だ? キャット族って?」


ルーノが説明を始める。

キャット族――影に生きる民族で、主人の命令でスパイや暗殺などの表立った仕事をせず、密かに動く生業を持つ者たちだという。


「主人から、お前たちを倒すよう命じられたにゃ。直接の恨みはないが、ここで倒させてもらうにゃ」

「悪いが、こっちも死ぬ気はさらさらないんでな。逆に返り討ちにしてやるさ」


ブレイドが剣を構える。ミミンパも短刀を握り、互いの視線が交差する。


ブレイドが先手を取る。素早く間合いを詰めながら叫んだ。

「答えろ! お前らの主人は誰だ!」

「答える義理はないにゃ。けど、想像はついているんじゃないかにゃ?」

「……ソードマンか」

「ご名答にゃ」


ブレイドが思わず問いかける。

「お前、ソードマンが何者か知ってるのか?」

「主人が何者かなんて興味ないにゃ。ミーは報酬が貰えればそれでいいのにゃ」


キャット族――報酬を得るためなら、雇い主がどれだけ邪悪であろうと任務を遂行する者たち。その誓いの固さは有名だった。


「チッ、手強いな……ルーノ、クレイン、行くぞ!」

ブレイドが突撃する。後方からはクレインの魔法攻撃。ルーノはサポート魔法を展開する。


だが――ミミンパに攻撃が当たらない。


「何だと!? 攻撃が届かないだと!?」

「その通りにゃ。ミーにはバリアがあるにゃ」

ルーノがその異変に気づく。

「あいつ、バリアみたいなので守られてる……」


ミミンパが短刀を投げつける。攻撃の威力は小さいが、その連続性で3人は追い詰められる。さらに、彼女は不気味な黒い弾――ダークボールを手に構える。


「くらうにゃ!」

黒い弾が放たれる。3人はかろうじて回避するが、その凶々しい雰囲気に戦慄する。


「何だよ、あの力……!」

「主人から与えられた戦う力にゃ。素晴らしい力だにゃ」


状況は圧倒的不利。攻撃は届かず、敵の攻撃は容赦なく迫る。


「くそ……追い詰められた……!」

「ようやく終わりにするにゃ」


ミミンパが再びダークボールを構える――その時。


「おっと、そいつらを倒させる訳にはいかねえな」


突如、ミミンパの背後に現れたのは――マークだった。


「マーク!? お前、無事だったのか!?」

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