15話 クロキVSマラッカ!カラーズを守れ
ビール川でクロキと再会。
彼はなぜビール川に居たのか・・・
クロキは殺気を感じた。振り向くと後ろに男が立っている。
「ほお、オレの気配を感じるとは。気配を消して近づいたつもりだったが・・・」
「何者ッス!?」
「俺はソードマン軍のマラッカ。まあそんなのはこれから倒されるお前には関係ないだろう」
「ソードマン軍?最近、ブレイドさんの故郷かそんな名前の軍に襲われたとか」
「ほお、我々の事を知っているのか。ならば話が早い。この村は我々ソードマン軍が占拠する。先程の爆発は挨拶がわりだ」
「お前がさっきの爆発を起こしたッスか?」
「だとしたら?」
「もちろん、許さないッスよ!」
威勢よく言ったはいいが、目の前のこのマラッカと名乗る男、クロキは強そうに感じた。
正直、勝てる気がしない。
それよりも問題は、ここで倒れている人達を巻き込んでしまうかもしれない。
今、彼らを守れるのは自分しか居ない。
そんな事を考えていると・・・
「くらえ」
マラッカは不意打ちを仕掛けてくる。
「いきなり攻撃ッスか!?」
クロキは攻撃を防いだ。
格闘技を昔からやっていたので、戦う力が無い訳では無い。
不意打ちとはいえ、やはり強い。
「ほお、俺の一撃目を防ぐとはな。ただの村人という訳ではないか」
「あまり舐めてもらっちゃ困るッス。行くッスよ!」
戦いがしばらく続いた。クロキとマラッカ、戦いは五分五分だ。
戦ってて、相手の動きはある程度見極めることが出来た。
ただ、こちらが攻撃しても決定打になるものがない。
「はあ、はあ、はあ・・・」
体力の限界か・・・このままだと・・・
グサッ
すると、突然、背中に刃物が刺さったような痛みを感じた。
「なっ・・・そんな・・・」
否、刺さったようなではなく、刺さっている。
目の前の敵に集中しすぎて気づかなかった。
敵は一人ではなかったようだ。
「ちっ、余計なことを・・・もう少し戦いを楽しみたかったが・・・」
「クロキ!」
リクの声が聞こえた。だが、クロキの目の前が真っ暗となった。
その後、どういう経緯なのか分からず、ビール川に放り込まれて、流されているところクラフトに助けられたようだ。
「って訳なんだッス」
「カラーズにソードマンの手下が・・・」
「着々と侵略範囲を広げている訳ね。それにしても酷いわ」
「それでクロキ。カラーズの人達は・・・」
「分からねえッス。どうなったのか・・・」
考えられるのは、ブレイドの仲間と同様、ソードマン軍にさらわれたか。
あまりポジティブな考えは無さそうだ。
「とにかく、クロケロ湖の次の目的地はカラーズの村だな」
「ブレイドさん・・・ありがとうッス!」