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敗北から始まる!ブレイドの冒険物語  作者: 旅立 マス
2章 戦士のかけら
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9話 対決ガット!最後の試練

ガットが斧を構えた。

「まずは挨拶代わりの一撃だ」


ガットの斧から火の刃が飛んできた。ブレイドたちは何とかそれを回避する。壁にできたひび割れからも、その威力の凄まじさが伝わってくる。


「ルーノ、クレイン、こいつは少しの油断で勝敗が決まるぞ」

「どうやら、その通りみたいだね」

「あの一撃を見たら、油断なんてできないわ」


3人は慎重にガットの動きを観察し、チャンスをうかがうことにした。


「ほう、初見でこの攻撃を避けるとはな。外したつもりはないのだが。では、次の攻撃はどうするか?」


ガットは斧を地面に叩きつけ、そこから衝撃波がブレイドたちに向かって広がっていく。


「ちっ、無茶苦茶な攻撃だな。当たったらただじゃ済まないぞ」

「でも、2手目まで見て、何となく分かってきたかもしれないよ」

「ルーノ、本当か?」

「うん。ただ、問題は彼の攻撃をどう避けるか、もしくはガードして耐えるか、そこだね」

「なるほど。そういうことね」

「え?マジか。クレインも分かったってのか?」

「ブレイド、あなたまだ気づかないの?」

「そいつは悪かったな。けど、チャンスはあるってことだな?」

「そうね。とにかく作戦を説明するから、しっかり覚えて」

「とはいえ、作戦を説明する時間をあいつが与えてくれるかどうか・・・」


確かに、ルーノの言う通り、相手がそんな余裕をくれるとは思えない。


「分かった。次の攻撃の時に隙を作るから、その間に説明してくれ」

「了解!」


ガットが再び火の刃を飛ばしてきた。


「みんな、避けて!」


ブレイドたちは再び火の刃を回避する。


「ちっ、ちょこまかと避けやがって・・・」


だが、今回は違った。


「隙あり!」


ルーノが手持ちの魔法銃で反撃する。


「ぐっ・・・」


「なるほど、そういうことか」

「気づいた?」

「ああ、わずかだが攻撃のチャンスがあるな」


ガットの大きな斧は攻撃のたびにわずかな隙を生む。その隙に大きな一撃を叩き込むのが狙いだ。


「サポートは任せて。素早さと攻撃力を上げてあげるわ」


クレインはブレイドに素早さと攻撃力を上げる魔法をかけた。あとは、ガットがこちらの狙い通りに攻撃をしてくれればいいのだが・・・


狙い通り、ガットは再び衝撃波を繰り出そうとした。


「今だ!」


「甘い!」


ガットは衝撃波の攻撃を放った後、すぐに火の刃を追加で放つ。ブレイドは咄嗟に剣でそれを防いだ。


「ちっ・・・」


「俺の攻撃後の隙を見極めたのは褒めてやろう。だが、生憎、俺は連続攻撃もできるんでな。それくらいできなければ、ソードマンには勝てんぞ」


ガットはわざと隙を見せていたのだ。悔しいが、完敗だ。流石はソードマンと戦った英雄の1人。


「だが、まあ。ギリギリ合格というところか」


「え!?」


「お前たちは宣言通り、力を示した。そして、戦士のかけらを受け取るのに相応しいと俺は判断した。そういうことだ」


そう言うと、ガットは斧をしまった。ブレイドたちは彼に力を認められたのだ。


「だが、認めたとはいえ、奴はもっと強い。それだけは忘れるな」

「アンタの強さを見て、俺たちはもっと強くならなきゃいけないと感じた。決して油断はしない」

「がはは、そうか。健闘を祈るよ、ロックの子孫とその仲間たちよ」


そう言い残し、ガットは姿を消した。


「やったね!これで戦士のかけらは全部集まったんだよ!」


集めた戦士のかけらが輝き始め、1つのエンブレムとなった。


「これが戦士のかけらが1つになった姿か・・・」

「そう。これが戦士の紋章。これでソードマンに対抗する武器が手に入るよ」

「よし、そうとなれば、フーランのところに戻って報告だな」


戦士の紋章を手に入れたブレイドたちは、フーランに報告するためにキノ湖の神殿を後にした。

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