新イベント開始(オリュンポス界の場合)
「それでは行って参ります」
「このバカを元のモンクLv200に戻すのに10日はかかる。その間テメーらは雑魚モンスターでも狩ってレベル上げてろ」
「トホホ… 姦淫の罪を犯したとは言え今更、毎朝の斎戒沐浴、禁酒、勤行をやる羽目になるとは」
いや毎日やれよ普通に。
「中ボスまではオレが前衛に入ってワンパンで片付ける。大ボスはエリクトの目から出るヤツで大概何とかなるだろ。何もしなくても経験値入るんだからgdgd言うなカス」
「え〜っ、俺達も連れてって下さいよ師匠〜。経験値稼ぎとか面倒臭いし〜」
「その方が効率的ですよね?」
おっ、真由美も同意見だ!
「だーっ、ケントはともかくマユミまでンな事ゆーか! じゃテメーそれでLv200になってよ、緑の三頭犬が出たらどう闘うかワカるのか?!」
「えっ… いえ…」
「赤いのは? 青いのは? 黄色いのは? 」
「そんなカラフルなんですか?」
「ウニクロのフリースみたい」
「モンスターには全く同じ形で色違いのがいて、色ごとに違う魔法やスキルを使うんだよ!!!」
村人Aも頷きながら言う。
「何故だかわかりませんが昔からそうなのです」
「初手で何の防御を発動し、次に何の攻撃をすればいいかは経験値もLvも関係ねェ! 反射的に出るまで実戦で身に付けろボケ!」
「そう言えばそういうモンかぁ」
「そうなの? ケンちゃん」
「じゃーオレらは行くから」
「その前に先生に話が」
「何でしょう?」
「昨日は記憶がハッキリしないんですけど… 最後に危ない所で先生の声が聞こえて助けられました。ありがとうございました!」
俺のお礼に、しかし先生改め現村人Aは心底意外だという顔で、こう答えた。
「いや? 私後半は寝てましたけど?」
「弟子の月面猿人落としを食らってな!」
「弟子の成長は嬉しい物です」
「さぁもう行くぞ! 俺らが帰る前にオマエら1万Gは稼いどけよ!」
「半分は師匠と村人Aの飲み代ですよね?」
「ウルセェ! オラ行くぞ村人A!」
「ゼェ、ゼェ、待って下さい么九」
「もう息切れかよ!!!」
師匠は村人Aを小突きながら村を出て行った。アレでダンジョンに着くまでHPが保つかなぁ?
「行っちゃったねー」
「しばらく… 寂しく… なっちゃうね…」
リラとカティーは少し寂しそうだ。
「それでさーケン坊、アタイ達からもお願いがあるんだけど」
「リラ達も海に連れてって下さい!」
「ちょ、ちょっと待ってみんな! 遊びじゃないのよ?」
「あ… 遊びじゃないです」
「昨日の件でアタイらもデッキに入れるってわかっただろ?」
「昨日の件? 何だか記憶がハッキリしないんですけど…」
覚えてます。鮮明に覚えてます。何であーなって何で治ったのかはわからないけと、俺はここにいる全員に手を出してしまった。でもソレ覚えてますー、で、これまでの関係が続けられる? 無理だよね。無理。だからここはアレ! 『昨日は飲み過ぎて何も覚えてないんだよねー』作戦! 少年はこうやって大人になっていくんだっ!
「いやっ! 覚えてなきゃないでいいけどねー!」
「そうそう」
「アハハハハハ」
「はっ… 恥ずかしいから…」
「でも勇者の証の物理防御は入れて2人、俺と真由美で一杯だからなー」
「リラ達のHPだと一発食らったらアウト、下手したらロストなのよ?」
「でも師匠と村人Aはクラーケンは浜に打ち上げられたら何も出来ない雑魚だって言ってただろ」
「ケンちゃんがザクーってヤってくれたら、リラ達は後ろで見てるだけでパパパパッパッパーってレベルアップできるし!」
「もう…足手まといになりたくないから… 少しでもレベルを上げたいの…」
「頼むよケン坊、マユミ、この通り!」
「どう思う? 真由美」
「確かにイザと言うとき自分の身を守れるのは大きいわね。相手は雑魚だし、心配いらないかな?」
「じゃ決定な!」
「あ… ありがとう!」
「ただしローザとリラとカティーは後衛。絶対にケンちゃんの前に出ないこと!」
「もちろん! 大将はマユミだからな。指示は守るよ。な、リラ、カティー」
「ほーい!」
「わ… わかり… ました…」
「あと赤い雑魚は通常の3倍のスピードだから気を付けろよ〜」
「をを〜 ケンちゃん物知り〜 さすが勇者!」
「それ程でもないよリラ。あは、あははは」
「よ〜し! 明日から雑魚狩りだー」
「えいえいおーっ!」
「お…お〜」
「ザーコ、ザーコ♪」
「ザーコ、ザーコ♪」
「ゼー、ゼー、しかし2人だけで大丈夫ですかねぇ?」
「三頭犬戦を見ても、確かに精霊達の力が高まって来てやがる。時期かも知れねーな」
「ゼー、ゼー、もし巨大ボスが出現したら…」
「まーでも勇者の証の絶対物理防御があれば何とかなんだろ」
「ゼー、ゼー、そうですね。何事も経験です。若い2人に任せましょう」
「喋ってねーでキリキリ歩け!」




