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幼馴染のツンツンな委員長が、異世界では俺にデレデレなんです  作者: 松林ゆきひろ
俺と真由美の俺的に残念ではない学園生活
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スイート・スイートルーム(一泊10万円) 1

「ただいまー」

「おかえりなさい賢人」

「おにいちゃん、今日の晩ごはんはエビフライだよーエビフライ!」

「半分はカニカマフライだけどね」

 それで今からフォーク握りしめて待っとるんかい。

「お兄ちゃん帰って来たからもういいでしょー」

「まだ早いわよ」

「揚げてる間に時間になるよー」

「もう、しょうがないわね」


 メンドクサイから俺もここで待つか。

「はああぁぁ〜 疲れた〜」

「コラ、(かばん)投げ出さない!部屋に持って上がって」

「今日は大変だったんだよ〜。誰かが事件の時の俺と真由美の写真をバラまいてさ〜」

「え? それでそれで? どうしたの?」

 何だよ美奈その嬉しそうな目は。

「それで校長室に呼び出されて吊し上げ食らってさ。言い訳が大変だったんだ。誰だよホントにもう」


「…」


「何だよ急に黙って」

「あ、あはは… 大変だったね〜。それで真由美お姉ちゃんと何か進展あった?」

「まずこれね。プリント。母さんも見て」

「なに? あらあらマアマア。あなたー、あなたー、ちょっとコッチ来て!」

「何だい母さん、お、お帰り賢人」

「ただいま。父さんコレ承認しますの方に丸つけてサインしといて」

「今日から毎日真由美ちゃんと一緒に登下校ですって。やったじゃない賢人。これで学校公認のカップルね」

「コレか、PTA会合で聞いたよ」


「それとコレ」

「夏季強化合宿のお知らせ? おいおい、男女6人で外泊とか早過ぎじゃないか?」

「いちおう合田んちの両親が来るけど」

「仕事でだろ? 野放しじゃないか。引率の先生は?」

「田中先生は名ばかり顧問だから来ないんだよな〜」

「あなたココ、ほら参加者の6人目! 新入部員 清水真由美って!」

「え〜なにーなにー? ヤダー土日と海の日にビーチサイドのリゾートホテルで2泊3日の合宿? 個室露天風呂付きのオーシャンビュースーペリアスイート、朝食はホテルバイキング食べ放題、昼は浜辺で地元特産の海鮮と黒毛和牛のバーベキュー、3日目は予備日でフリータイム(要水着)! お兄ちゃんだけ(ずる)いズルい! 美奈も行きたいイキたい行きたいイキたい〜!」


「わがまま言うんじゃありません!」

「ちぇー。ブー、ブー」


「真由美はもっと保護者がいないと無理みたい。でさ、父さんと母さんも来れないかな?」

「それは普通に無理だぞ」

「何で!」

「今回の事件もあって今月休みは取っていい事になってる。有休も消化してないしな。でもこの時期10日前にホテルは取れん。予約サイト見てみろ」

「えーっと… いや空いてるって!」

「今頃空いてるのは高い部屋だけだろ?」

「スーペリアスイート85平米10万円(税別)… おぉぅ…」

「1泊で、だ」

「2泊で20万円?」

 ちょっと待て部長(さくら)コレと同じ部屋2部屋取ったのか? って40万円!


「駄目よ絶対ダメ! それでなくても最近お金が足りないのに!」

「え〜ウチの家計そんなにヤバいの?」

「それがおかしいのよ。住宅ローン、光熱費、食費、電話代、保険に教育費に進学費用の積立に税金まで計算してギリギリ足りる(ハズ)なのに今月けっこう赤なのよ。パート増やさなきゃ」


 それで母さんカリカリしてるのか。そりゃエビがカニカマになるわけだ。


「ぬらりひょんでも出たのかな」

「何それ、父さん」

「妖怪だよ。家の主人(あるじ)のような顔をして勝手にご飯を食べるんだって」

「食い逃げ専門の妖怪?」

「ウチの主人(あるじ)ってお父さんね。お父さんが食い逃げ妖怪なら仕方ないね〜」

「こーらー美奈ー、ひどいぞー」

「テヘペロー」


 こうなったらアイツに頼るしかない… 真由美とのイチャラブリゾートデートのために!


「ちょっと待って。部長(さくら)に電話してみる!」

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