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幼馴染のツンツンな委員長が、異世界では俺にデレデレなんです  作者: 松林ゆきひろ
俺と真由美の俺的に残念ではない学園生活
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なぜなにあやめ先生 2

「まずは写真の拡散ルートね。LINEは電話番号と紐付けのハズよ」

「ハイ! 僕と(イズル)で手分けして聞き込みしましたが誰もLINEで受信してませんでした」

「ありがとう谷くん。つまりこの教室に犯人をかばっている共犯者がいるって事かしら?」

「たまたま同時に別のメッセージが来た可能性は? 電源の切り忘れやマナー設定忘れで没収されたくなくて黙ってるのかも」

「さくらさんの意見にも一理あるわね。次そこのアナタ」

「全員のスマホを確認したらいいんじゃないでしょうか?」

「どのみち共犯者はもう削除してるわね、さくらさん」



「何ですか?」

「うふふ、何でもないわ。じゃあ次はメールの方。Noradってサーバーの捨てアドレスから来てるわね」

「はい! 送信者の開示請求をすればいいと思います」

「余程の事件性がなければプライバシー保護を盾に断られるわよ」

「僕ら的には大事件なのにー」

「そうだそうだー」

「静かに。どのみち軍事機密だって断わられるわね」

 俺のキスシーンは軍事機密だったのか!


「やっぱりこの写真を調べるしかないわね。はい、じゃあモニターに注目(ちゅうもーく)

 大画面モニターにその写真はイジメだと思います。


「この写真にはパッと見てわかる特徴があります。何でしょう? ハイ手ー上げてー。んー、そこのアナタ!」

「少し斜め上から撮られてると思います」

「正解。再現して検証しましょう。山田くん、清水さん、前に出て、あと撮影係は来生くん、タブレットと椅子を持って来て。オッケー。来生くんは2人から1.7メートルの位置に椅子を置いて。その上に立って。カメラアプリ立ち上げて構えて」

「出来ました」

「カメラの高さはもっと上。手のばして。オッケー。じゃあ2人はこの写真の通りに再現してみて下さーい」

「そんな事出来るワケないじゃないですか! みんなの前で!」

「あら〜 みんながいなければいいの?」

「そっ、そうは言ってません!」

「困ったわねぇ。じゃあ他に希望者はいないかしら?」

「ハイ」

「えーっと貴女…」

「飯田です」

「じゃあ清水さん、飯田さんに交代して」

「これ意味あるんですか? こんな風紀の乱れは認められません! 委員長として!」

「あなたが嫌なら代わりが要るもの。写真の謎を解くためよ。早く早く♪」


 ここまで俺の意見は完全に無視である。俺が予想外の事態に対応を決めかねてるウチに飯田さんの腕が俺の首にスルリと回り、その整った顔が近付いた。


「ああー」

「きゃー」

「やめろやめろやめろ」

「ホントにしちゃうの」

「うわマジマジマジ?」

「写真写真」

 みんなが悲鳴をあげて… あれ? この勢いだとホントに当たるんでない? 唇。


 ちゅーーー


「ハイそこまで。やっぱり私がやります。委員長として!」

 ヤバかった。もう少しで本当にみんなの前で飯田(いー)さんとキスするとこだったよ。真由美が寸前でチョップを入れてくれなかったら俺は全校男子共通の敵として命を狙われる所だった。


 昨日マジでキスしてしまった事は俺の胸の中にしまっておこう。バレたら命がいくつあっても足りない。


「こっ… こうですか?」

 真由美の唇がスレスレの所で止まる。もう耳まで真っ赤。火照った顔から出る熱を頬に感じるほどだ。真由美が小さく囁く

「ほっ… ホントにしたら殴るんだから!」

「しないってば」

「ハイ、チーズ! 来生くんデータ送って。あら2人ともまだやってるの? もういいわよ」

 からかわれて真由美がパッと離れる。

「ヒューヒュー」

「熱いねー!」

 みんな大盛り上がりだ。俺達は逃げるように席に戻った。


「ハイみんな画面に注目(ちゅうもーく)。左が元の写真、右が再現写真。どうかしら? はいそこのアナタ!」

「だいたい同じ角度に見えます」

 先生はチョークを取って黒板の隅に直角三角形を書いて説明を始めた。いや真ん中の落書きは消していいって。


「30°の直角三角形の辺の比率は1対2対√3つまり約1.7。撮影距離が1.7メートルでカメラの高さを約1メートル(かさ)上げしたから30°斜め上ね」

 体育祭ならともかく平日にそんな不審者がいたら通報ものだ。

「そんなヤツいませんでしたよ」

 俺は憮然(ぶぜん)として否定したが、先生は楽しそうに笑って続けた。


「つまりもっと遠くにいたのね。じゃあ犯人の居場所を特定してみましょう」



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