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幼馴染のツンツンな委員長が、異世界では俺にデレデレなんです  作者: 松林ゆきひろ
夏合宿、本格始動!
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スイート・スイートルーム 6

「ふ〜いい湯だった」


 露天風呂から上がった俺はバスローブを羽織ってエアコンの効いたベッドルームで自分のベッドに横になった。

 いつもならここでゲームを始めてすぐ寝落ちするのがパターンだ。でもせっかくのビーチリゾート、寝て過ごしましたは勿体ない。これだけのスペシャルイベントだ。ブレずにリゾート体験をキチンとこなして満喫しなければ!この週末ゲームは我慢だ!


 そのためにもまずスマホの充電器を枕元のコンセントに挿し、長めのケーブルを充電器に挿す。それをスマホに挿してベッドに横になり頭をふかふかの枕に乗せてログインしっぱなしのゲーム画面を開く。ぐう。すや〜

「お兄ちゃーん!」

「おわあっ!」

 何者かの攻撃(?)を察知し咄嗟(とっさ)に横に転がって身を(かわ)すと、俺がさっきまでいた所にばふんと音を立ててフライングボディープレスをかまして来たのは俺と同じくバスローブに着替えた美奈だった。

「もー、せっかく遊びに来たのにまたゲーム?」

「お、おう…」

 もう習慣になっちゃったのかな。頭の中では○○をやろう!と思っていても体は無意識に充電器をコンセントに挿してスマホを繋ぎゲームを始めて速やかに寝落ちするのだ。ほぼ自動的に。今のもヤバかった。

「美奈、展望台行きたーい!」

「屋上展望台か、そういや見てなかったな」

「行きたい行きたい行きたーい!」

 美奈は言い出したら聞かない。妹の習性とでも言うか、押し問答になっても屁理屈や身勝手を並べ立ててとにかく押し通す。そうすれば結局は兄が譲るとでも思っているんだろう。まあ実際そうなんだが。

「んじゃ行くか」

「やったー♡着替えてくる!」

「俺も着替えるわ」


 Tシャツ短パンに着替えてリビングルームに戻ると優介は相変わらずVRゴーグルを付けて空中に指を走らせていた。(イズル)は簡易型のVRゴーグルを付けてパソコンの前で作業を進めている。俺だけ遊んでばかりで気が引けるな。

『あっ、山田くーん』

 これは飯田(いー)さんの声。隣の女子部屋にいる飯田(いー)さんもVRゴーグルを付けてて仮想世界(メタバース)では俺達と一緒にいて、パソコンのスピーカーとマイクを通して会話も出来るのだ。ゴーグル付けてない俺には見えないけど。

『髪乾かしたらまた仕事に戻るね〜』

清水(しー)さんは?」

『スマホ握ったまま寝ちゃったよ?』

「あちゃー」

 真由美、無意識にゲームを始め速やかに寝落ち。ブービートラップに引っかかったな。

『疲れたんじゃないかな〜』

「晩飯の時間になったら起こしてやってくれる?」

『おっけー』

「俺達2人何もしてなくて悪いな」

『いいよ、私がやりたいって言ったんだから』

「僕も飯田(いー)さんとずっと一緒にいられるから…」

 優介…それ現実世界では一緒にいるって言わないから。

「俺も少し手伝った方が…」

「賢人はいいから」

 俺の提案に(イズル)は珍しく少し慌てた様子で立ち上がって俺の背に腕を回し入口ドアの方に軽く押した。

「妹さんを案内してあげるといい」

 ドアの外では美奈が大声をあげている。

「お兄ちゃーん、早くー!出てー!開けてー!開ーけーてー!」

 オートドアロックで一度出ると外からは開けられないんだな。

「早く早くー!」

「わかったからドアを叩くな」

 ほっといたらいつまでも続けそうな勢いだ。このままじゃ我が家の恥だからな。

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