パラメーター初期配分を適当にして失敗する事ってあるよね?
「というわけで古代ミノア人は少量ですが神殺しを使用することで自己再生・自己増殖・自己学習の三大機能を備えた『ロボット』百腕巨人を開発し、地中海世界を制覇しました。しかしテラ島の大噴火により生じた大津波がクレタ島の王宮を襲いアトランティス文明は壊滅。混乱に乗じミケーネ人がクレタ島を征服し百腕巨人を奪取。これにより栄華を極めたミケーネ文明でしたが『海の民』の大艦隊との決戦で両者相打ちとなったのです。今もクレタ島のクノッソス宮殿地下には百腕巨人が、海底には大艦隊が眠って…」
「すぴょ、すぴょ、すぴょ」
「おや、もう寝ましたか勇者ケント」
話が長く退屈な事で有名な大賢者エリクトニウス。大神官時代には彼が話し始めると女神さえ立ったまま眠ったという。催眠術師の二つ名を持つ彼にかかれば駆け出し勇者のケントなどひとたまりもなかった。
「ここからが面白いんですがねぇ。今日は疲れたでしょう。仕方ありませんね」
そう1人ごちた大賢者。その後ろの暗闇からニュッと手が出て彼の右手に掌を重ねた。愛し合う恋人同士のように指をからめてギュッと握り締める。
ぷしゅーーーーー
音を立てて体から湯気のようにオーラが抜ける。それとともに全身から力が抜けた。
「あれっ?」
背後の暗闇にギラリと光る目。モンスターよりヤバい背筋が凍る感覚。
「ここにいたのか。ちょっとツラ貸せや」
言うが早いか首筋をつかんで大賢者を夜闇に引きずり込んで行く。
「何故ここがわかったのですか!?」
「勇者の証に位置座標追跡アプリをインストールしてアイツの証を追跡したのさ。ご丁寧にルート検索にナビ機能まで付いてたぜ!」
「まさかそんな手が! ちょっと待って下さい! 勇者ケント起きて! たす…」
しかし疲れ切った所に大賢者の長話を聞かされた者が、この程度の騒ぎで目を覚ます筈もないのであった。自業自得である。
「むふ」
入れ違いで茂みをかきわけヒョッコリ顔を出したのは真由美。
「師匠が何か企んでる目だったから無理矢理ついて来て正解ね。さっさと諦めて部屋に帰るなんて3人とも甘いんだからー」
すやすや寝息をたてるケンちゃんの横に添い寝。ケンちゃんの右腕を横に伸ばさせて腕枕にしてーっと。
「スーハー、スーハー、スーハー、スーーーーーー、ハーーーーー。あーいい匂いー落ち着くー」
何も知らずにグッスリのケンちゃん。呑気なものねー
「乳首もイジっちゃおうかなー。えいっ!くりっ!くりっ!くりくりっ! あれ?何コレ」
よく見るとケンちゃんの乳首スレスレにウッスラと逆三角のようなマークが浮かんでる。毎晩ケンちゃんが寝るたびにイジりまくってたけどこんなのあったっけ?
指を立てて逆三角をタップすると… 何かウインドウ出た! 何コレ?
「ステータス? アイテム? デッキ? パーティー? ショップ? 個人設定? えっ? 初めて見た。 あっ! むふ、むふ、むふふふふ」
ケンちゃんが寝ている今がチャンス。 勝手に見てやろう! ステータスぽちっと。えーっと。『戦闘』に『対人』?対人ぽちっ。なになに? 人間的魅力、性的魅力、交渉力、積極性…
「ぶふーーーーーーーーーーっ!」
鼻水ふいた!
【恋愛経験値】173
【性的経験値】0
【性欲】99[限界突破アイテム使用可]
【テクニック】4
【鈍さ】999
性的経験ゼロ! ゼロですか?よっしゃーーーー! 他の子とも何っっっっにもシてないのね。さすがケンちゃん。絶対に浮気してないって信じてたよ。少し疑ってゴメンね!
でもコッチに来てから私とキスしてるのに性的経験値ゼロなの? どういう計算? ヘルプってマークがあるからタップ!
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[キス]恋愛経験値:1 / 性的経験値:0 にカウントします
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ふむふむ。厳しい判定ね。確かに起きてる間に173回くらいはしたかな? つまりケンちゃんが寝てる間に私が毎晩100回以上キスしてるのはカウントしてないのね。カウントしたら3千こえてるもんね!
「ん?『運営からのメッセージがあります』 なにこれ?」
タップしたらメッセージウインドウが開いた。 なになに…
『基本パラメーター3000をステータスに配分してください』
えっ?そんなのあったんだ。なになに…
『パラメーターの初期限界は99です。限界突破アイテムと上限解放アイテムを使用するとMAX999まで上げることが出来ます』
よーーーし。勝手に配分しちゃえ。もっと積極的に攻めて貰わないとね。男として! まずは性欲を999に…
なぜニブさだけ初期設定で限界突破しているのか…
経験値を積むと999から下がって行って0がベストだから、かな?かな?(適当




