表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼馴染のツンツンな委員長が、異世界では俺にデレデレなんです  作者: 松林ゆきひろ
【現実との闘い】
41/864

幻影

 畜生!畜生!畜生!

 喉が痛い。胸が苦しい。目が熱い。涙が止まらない。何で俺はこういう時ダメなんだ。もっとチャラチャラして女の子をホイホイ引っ掛けてる例のアイツみたいなのもいるのに。真由美が笑って答えるようなうまい会話が出来たらいいのに!


「止まりなさい」

 急に声をかけられ俺は自転車を止めた。それは聞き覚えのある声だったから。

「アフロディーテさん?」

「占ってあげる。あなた彼女とケンカしたわね?」

 高1男子が泣きながら自転車漕いでたらソリャ失恋したかイジメられたかだろ。占いもクソもあるか!

「引き返して彼女に謝りなさい」

「何を謝るんだ! アイツはいつもいつも俺の事、関係ない関係ないって!」

「それで傷付いたの? でも先に『関係ない』って言ったのはアナタじゃない」

 なんでオマエがソレを知ってるんだよ!

「誰に聞いたよ?」

「もちろんアナタによ。ごらんなさい」



 彼女が指差した先には学童机…中学校のがあって。いやココは道路だけど? そこには詰め襟の中学生が… 俺が… 座っていた。

 俺の右と右後ろの女子…真由美と仲が良かった2人がペチャクチャ喋っている。誰それと彼それが付き合ってるだのキスをしただの。俺は少し羨ましかった。俺も真由美とそういう事がしたい。そう思い始めていたから。

「ねぇ。山田君は誰が好きなの?」

 片方が突然俺に話を振って来た。ビックリした俺がどう誤魔化そうか考えてると真由美が正面から食い付いて来たんだ。

「ねえ!ケンちゃんは誰が好きなの!」

 目がキラキラ…いやギラギラしてる。

「ねえ教えて」

「知りた〜い」

「誰?誰?」

 女子3人に囲まれ、囃し立てられた俺はパニックになって言ってしまったんだ。

「かっ…関係ないだろ!」

 そしたら女子は突然黙って。真由美は凄く傷付いたような顔をして自分の席に戻った。そして真っ赤な顔をして俺の事を睨み出したんだ。俺は思わず目を逸らした。セリフを間違えた。もっといい言葉があったハズなのに。

 あの日から俺は『ケンちゃん』じゃなく『山田君』になったんだ。


神殺し(アダマンタイト)は神を斬る。正確には神のいる時空ごと斬るの。だから空間を斬って移動したり、時間を超えて過去や未来や並行宇宙も見られるの。引き返して彼女を助けなさい。過去と未来を良く()て。敵の前で考えるの。何をするべきか。絶対に熱くなって突っ込んじゃダメ。さあ行きなさい」


 これは夢なのか? 振り返ってそう聞こうとしたが、そこには誰もいなかった。俺は自転車に乗るのも忘れて元の道へ、裏門へと走った。自分の足で。真由美が助けを求めている! なぜだかそうわかったんだ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ