生と死の交錯する接点へ向けて
「ハイみんなー喜んでー! 我が部の素晴らしさを御説明申し上げたところ委員長はいたく感銘を受けられ、何と我が漫研に入部いただける事が決まりましたー!」
「決まってません!」
即否定されてるよ部長。
「廃部の件は一時保留します。でも!もしまた授業妨害があればタダでは置きませんから! 私は勉強があるから帰ります!」
真由美はカバンを持って教室をズダズダ出て行った。
「あー無茶苦茶怒らせちゃってどーすんだよ部長ー」
「何言ってんの山田。私が煽ってアンタが優しい言葉で堕とす。名付けて北風と愛の太陽作戦! アンタが委員長の入部を取り付ければ我が部は安泰! 漫研の存続は山田の肩にかかってるのよ!」
「いやー俺が言って聞くかなー。真由美」
「さっさと行けぇぇぇぇぇ!」
ったく人使いが荒いよ部長。でも弁当タイムだけでも真由美をうまく誘えれば俺の夢が叶う。部長に言われたから仕方なくってスタンスならあんまり恥ずかしくないし。
「行ったわね。じゃあ私は様子を見に行くから。出と優介は宿題よ。お昼に話してたSF設定を2人で考えてから帰ること」
「僕達も見に行くよ」
「優介アンタらが行ったら山田が恥ずかしがって失敗するでしょ!」
「愛のキューピッドのつもりかい? さくら」
「煮え切らないのを見てたらイライラするのよ、出」
「まだ諦め切れないんだ」
「ハァ?意味わかんないんですけど!」
「耳まで真っ赤にして。君が時たま賢人を熱い目で見てるって僕が気づいてないとでも?」
「アンタこそ清水さん諦めたんでしょうね! 生徒会で1年もコナかけてたの知ってるのよ!」
「ありゃ無理だよ。彼女は彼に夢中だからね」
「気付いてないのは当人だけ? アイツ恋愛経験値ゼロ、鈍さ999だからね。さて、早く行かなきゃ!」
「行ったね」
「部長は山田が好きで、来生は清水さん好きだったの? 初耳だよ」
「優介と飯田さんは中学違うから知らないか。そのうち話すよ。優介こそ飯田さんとはどうなの?」
「ぼっ… 僕は… とりあえず昼一緒なら。告白して断られたら絶望だけど、とりあえず友達ならまだ希望があるだろ?」
「もう少し積極的に行ったほうがいいよ」
優介には言いづらいけど飯田さんが賢人を見る時の目。あれも気になるしね。ほんの一瞬だけど、あれは清水さんやさくらと同じ熱い目。トラブルにならなきゃいいけど。
屋上に向かいながらスマホをチェック。グループトークが結構たまってる。
『ちぃねえちゃん遅いー』
『さくら早く来て』
『屋上よ。ちぃねぇの真上』
『反応は3つ。1つは彼で2つは不明。 あと裏門に不審な黒のミニバン』
『私達でまとめてヤッちゃう? 光学迷彩あるからバレないよ?』
『さくらが来るまで待って』
不明が2つですって? 相手の戦力もわからないのに手を出したら危ないでしょ。やめさせなきゃ。
『今向かってる。動いちゃ駄目よ』
それにしても山田 賢人。3年間マークして何も起きなかったのに今になって神殺しの反応が現れるなんて!




