引き続き残念な放課後
「それじゃあ私バイトだからー。また明日ね」
「飯田さんは仕方ないとして貴方達には話があります!」
「ずるいー」
「ひいきー」
「ひいき ひいきー」
「ブーブー」
真由美は更にヒートアップしてまくし立てた。
「ちょっと来生くん貴方まで何? 中学では生徒会長で今は風紀委員でしょ! こんなデタラメな部活に注意しないばかりか一緒に騒いで! さくらの髪だって何で注意しないの! 直させなさい!」
「僕が言って聞くならこうはなってないよ」
達観してるな来生。
「話があるなら私が聞くわ! さくらとして!」
部長が胸を張って逆に真由美に詰め寄る。身長は10センチ以上低いのに物怖じしない。何やら凄い自信だ。でも真由美のモノマネはやめーや。
「お弁当タイムに毎日騒ぎ立てるのは大目に見てきました。でも授業妨害は見過ごせません。 漫画研究会は本日をもって解散! みんな適切な部活に転入してもらいます!」
おっと大きく出たな。でも他の部活は放課後の時間食われるから俺的にはパスだぞ真由美。だいたい面倒臭いし。
「私達が仲いいから妬いてるの? もしかして清水さんも混ざりたいんじゃない?」
「なっ… なっ… なっ… 何言ってるの! わっ…私が漫研なんか入りたいワケないじゃない!」
うわー真っ赤だよ真由美。部長は煽らせたら天下一だな。
「それに大した不祥事もないのに校長教頭公認の部活を廃止なんて委員長にそんな権限ありません事よ! おーっほっほ!」
本物のお嬢様がインチキお嬢様のモノマネとかマジやめい。
「不祥事がない? 貴方が売ってる同人誌は猥褻な二次創作でしょ? 著作物の無断使用! 著作人格権の侵害! あと売上の申告はしてましたっけ? 脱税は重罪よ! PTAに提出する証拠は揃えてあります。公開されたくなければ今すぐ自発的に職員室に行って解散を宣言する事ね!」
たしかに部活の成果として学校に提出してるオリジナル作品は『見せ』用。だけど部長の主力が腐な虹創作というのは女子に回し読みさせてる時点で公然の秘密だから今更だよね。おまけに校長・教頭・担任・学年主任に生活指導の先生にまで1冊ずつ渡して『読んで下さい』。とどめに右手を上向きに差し出して『1冊1500円です!』と言い切った強者だぜ部長は。この程度で引くかなぁ?
「猥褻な証拠のお買い上げ有難うございます。でも委員長が猥褻物をネットでポチっていいのかしら?」
「あんな物買わなくてもネットの画像だけで充分証拠になるわ!」
「ネットに出回ってる同人本の画像も著作権侵害ですけど? そんな物使っていいの? 委員長として!」
「ぐっ…」
「どうやらアンタとはキッチリ話しておく必要があるわね。ちょっとアッチに行きましょうか」
あれれ。教室の隅に行っちゃったよ。俺達に聞かれたくない話でもあるのかね部長は。あっ… 真由美を隅に追い込んで壁ドン。うーん。真由美が『助けて』って目で訴えて来たら割って入るか。




