ドキッ!女だらけの水泳大会!(ポロリもあるよ)
沢の風景を追加してみました。イメージは高知県の仁淀川です。
「真由美…改まって大事な話があるんだ」
「何?」
「そっ…そのっ!こんなこと言っていいのか、わからないんだけど。見てしまったんだ!見たからには言っておかないと!だからっ!軽蔑しないで聞いてほしいっ!」
「私がケンちゃんの事、軽蔑するワケないじゃない。どんな事でも受け入れる心の準備が出来てるわ。だって…あなたを… 愛してるものっ!」
「じゃあっ!着替える前にっ!ムダ毛は処理してくれっ!脇と、下もだっ!」
「ハイ、これ」
「シェル印安全剃刀4枚刃そりそり(ジェル付き)… なぜ異世界に?」
「道具屋に置いてたから買っておいたの。剃って、あ・な・た」
ぐはあっ!
鼻血を吹いた俺が渓流のほとりに倒れている間に、真由美は仕方なく自分で処理しました。
「「「「ハイ!プレゼント!」」」」
回復した俺に、セクシー水着美女軍団からのプレゼント。女の子がお小遣いを出し合って、俺一人のためにプレゼントを用意するなんて生まれて初めて!夢みたいだ!
しかし落ち着け。落ち着け俺っ!このプレゼント、小さい割に只ならぬオーラを感じる。いや、小さいとか何とかいうレベルではない。可愛いリボンの付いた8センチ×4センチ×厚さ1センチの箱。果たしてこの箱に海パンが入るのか?入る物なのか?
いや待て。小さく畳めば入らないこともない。広げれば充分な大きさという事もあり得る。ままよっ!えいっ!
期待に満ち溢れたキラキラの8つの瞳が見守る中、意を決した俺が開けた、その箱から出て来たのは。
生八橋?
くらいのサイズで若干半透明な白のビキニパンツだったーーーーーーーっ!
「「「「大丈夫!伸びるから」」」」
これは… 撤退!いや!転進!転進ーーーーー!!!
「「「「着替えさせてあげる」」」」
「そっち押さえなカティ―!」
「リラ外し方わかんない!」
「私がやる!」
ポロリ
「やめてーーーーーーーー!」
「ケンちゃん、怒った?」
怒ってないよリラ
「着替えてから、全然動いてないよね?」
動けないんだよ。
「そろそろ行かない?」
イキたくないです。
「気持ちいいよ」
知ってるけど。
俺とリラが日向ぼっこをしている大きな岩盤の斜面から3~4メートル下は、腰程度の深さの天然のプールになっていた。驚く程に真っ青で深く澄んだ水の中には、時折り素早く泳ぎ去る小魚はもちろん、水底の玉砂利のひと粒ひと粒までがハッキリと見える。
その奥は上流側に行くほど深く足がつかない淵となっている。更にその上には広いなだらかな斜面があって、そこは緩やかな滝になっており、流れる水に磨かれ、2段、いや3段はあるすべすべした天然のウオータースライダーになっている。
両脇の切り立った断崖の、そこかしこから合流する細い滝が岩に叩きつけられて飛び散り、その半ばが尽きる事のない天然のシャワーとなって、そよ風に流され、熱い日差しに焦がされた肌に心地よく降り注ぐ。
大賢者によると、この山脈を形成する、あの純白の神殿の石材ともなる石灰岩と、奥深い山々が蓄え年中尽きる事のない雪解け水が合わさると、このようなディープブルーの美しい沢となるとのこと。この地では山を少し登れば特段珍しくもない風景らしい。
真由美とローザとカティーは冷たくて綺麗な水に大喜びで、水をかけあったり、淵を泳いだり、沢滑りに興じたりと大興奮だ。
楽しそうにいつまでも遊ぶ3人を尻目に、しかし俺はピクリとも動けなくなっていた。男物ビキニパンツ。これ発明した奴は何考えてたんだ?
『女にビキニがあるんだから男にもあっていいよね?』
駄目!その考え方が駄目!圧倒的に駄目!何故ならば!これっ!擦れるっ!擦れるんだっ!
百歩譲って浮き出るのはいいとしよう。良くないけど。
でもそんな事よりね、じっとしてても締め付けが凄いの。しかもちょっと動いたら擦れるの。わかる?擦れまくってさ、本当にヤバい時ってさ、胸とか見ただけでもヤバいよね? だから俺は「鼻血出し過ぎて動けないからみんなで遊んでて」って言ったの。
そしたらみんな「私が看病する!」って言ってくれてさ、もみくちゃにされてさ、また擦れるからさ、大声で「リラと大事な話があるから3人は遊んでて!」って言っちゃったの。3人ともブーブー言ってたけどさ。みんなの見える範囲から絶対に動かないから、リラだけ抜け駆けしないから、って約束したの。まー動けないんだけどね。よしっ!ここまでギリ耐えた!
「リラに大事な話って… 何かな? あんまり期待しちゃ、駄目だよね?」
「仕事の話。親父さん、やめろって言ってたよね?でもローザは『好きでやってる』って。でも」
「私も一緒。カティーも。好きでやってる」
「おかしいだろ。やめればいいんだよ。大体、娘だって言うんなら何で親父さんが止めないんだよ!」
「あの人の事は悪く言わないで!」
後にも先にも、リラが怒ったのはこの時だけだった。
「私達に出来る恩返しはこれしかないの。私達は汚れてるから。私達の人生はとっくに終わってるのよ。やり直しなんて効かないの」
「違う!リラは汚れてなんかない!」
リラは悲しそうに目を伏せた。
この世界は、とても綺麗だ。でも、こんないい娘を幸せにしないのなら、この世界は間違っている。そう感じた俺は拳を握った。この力は何のために? この世界に、守る価値はあるのか?
その時、突然アダマンタイトの手甲が紫光を放って展開した。『勇者の証』の物理打撃無効も作動している。敵がいる。真由美達の方を見ると、上流、滝の上に3、4、いや5匹の、牛より大きい灰色の双頭犬がじわじわと迫っていた。そして俺達の後ろに5匹の気配。両脇は断崖、上流にも背後にも敵。俺達は、既に包囲されていた!




