ドキドキワクテカの勉強会 3
「ケンちゃん、こっちこっち」
俺を案内していそいそと階段を昇る真由美。上を向くと自然と俺の目の前には真由美のお尻と短パンの隙間から覗く内腿が艶っぽい。
そう言えばゲーム世界の真由美は『シェル印そりそり』を買って自分で処理してたっけ。現実の真由美はどうなんだろう?処理してないと内腿にチョロッと出てる可能性が…あっ、あれはもしや!
「もー、ちょっとどこ見てるのー?」
真由美は立ち止まって後ろ手で股間を隠した。しまった。ガン見してたのがバレちまったかー!
「みっ、見てないし!」
「ふーん?」
真由美はまた前を向いてトン、トンと階段を昇りながら言う。
「みっ、見たい?」
「いっ、いやっ!」
くうっ。見たい。見たいものは見たい。だがっ…それをあからさまに口に出すのは何かスケベっほくてカッコ悪いっ!
「なーんてね、冗談。本気にした?エッチー」
「あーっ、こらー!からかってんのかー?」
「ごめんごめん。さ、どうぞ」
真由美が扉を開くと、そこはベランダ越しに見慣れた、いつもの真由美の部屋。しかし今、俺は招待されて真由美の部屋の中にいるっ!あ、真由美の残り香‥スーハースーハー!俺は静かに深呼吸した。ああ、この香り。
「カバンは隅に置いといて。あ、お茶淹れて来るからベッドに座って待っててね」
「あ、ああ」
努めて落ち着いた素振りで真由美のベッドに座る。ふう…感動。出来ればつっぷして真由美のかぐわしい香りを胸一杯に吸い込みたい。だがそれはやめておこう。いつ真由美が引き返して来るかわからない。見つかったら初手で退場だからな。
部屋を見回すと、壁には作り付けのクローゼット。勉強机に、小さなガラステーブル、肩の高さの洋服タンス。タンスの引き出しには曇りガラス…っつーかプラ板が嵌っていて、中の物の色と形がウッスラとだが見える。
一番上はアクセサリーや小物類。二段目には掌サイズの丸い物、あれはブラジャーだな。三段目には色とりどりの握り拳大のお団子。多分パンティー。
想像してみよう。丸めて縦横に並べたカラフルなパンティー。その全てを一望し、その日の気分に合わせ最高の一枚を選び抜く真由美。そして、そのたおやかな両手を腰に当て、ゆっくりとパンティーを降ろすと、足の間に露わになるのは、その、淡い…
「お待たせー」
「うひゃあっ」
「わっ、びっくりしたー。何してたの?あっ、わかった。引き出しの中、見てたんでしょー」
「見てない見てない見てない」
「本当ー?」
「見てないってー」
いや、嘘じゃないですよ?すりガラス越しでは見た内に入らないんだからね!
「その様子だと見てないわね」
ふう、焦った。
「はい、アイスティー」
「ありがとう」
「私の好きなラベンダーと、ケンちゃんの好きなローズヒップ…」
オリュンポス界にはお茶っ葉がなくて仕方なく飲んだハーブティー。その中で一番ツボったローズヒップ。リアルで飲むのは生まれて初めてだな。あれ?俺いつ言ったっけ?ローズヒップが好きだって。
「色も、味も、香りも…全然違う…2つが…まじっ!混じり、あってっ!」
何かカミカミになって来たな。
「とっ、とけっ、ひっ、ひとっ!」
真由美は口を大きくひらいてモゴモゴさせるが続きが出ない。
「私達みたい!」
意味不明の結論にワープしました。
「落ち着いて真由美」
「はー、はー」
「飲んだら落ち着くよ。乾杯しょう。何に乾杯する?」
俺が、この部屋に帰って来た事に。なんてね。
「うーん…帰って来たケンちゃんに!」
「乾杯!」
「かんぱーい!」
真由美はよっぽど焦ってたのか一気に飲んでしまった。
「真由美が焦るなんて珍しいね」
全校生徒の前で演説するのは平気なのに。
「ゴメンね」
「謝らなくていいよ。心配しただけ」
「もう落ち着いたから。勉強、始めよっか?」
うん、まあ、そのために来たんだから仕方ないね。
「じゃあ、これが全教科の教科書」
「はい」
「最後まで読んだ?」
「何で?月曜日に授業やる所を予習するのが普通だよね?」
「貰った日に全部読むのが普通でしょ?」
「普通?」
「じゃあお昼までに全部読んでサササーっと覚えてね」
「ちょっとまって!」
そう言った瞬間、セミの声がやんだ。真由美はニッコリしたまま固まってピクリとも動かない。
「真由美?」
これは…これは…これは時間停止!




