討伐終了記念!打ち上げバーベQパーティー
「じゃあケン坊が音頭とって」
「俺?いやいや年長者がやるモンだろ、マリン親っさんドーゾ!」
「それでは僭越ながら。クラーケン討伐の終了を祝して、かんぱーい!」
「かんぱーい!」
「ふおっふおっふぉ、打ち上げなど初めてじゃが悪くないのう」
「おじいちゃんゴメンなさい。さっきはつい熱くなって」
「なになに、きっぷの良い娘は嫌いじゃないぞい。どうじゃ、ワシの愛人にならんか?」
「こらジジイ真由美に手ぇ出してんじゃねー!」
「ふおっふおっふぉ、冗談じゃよ」
ジジイ目がマジだったぞ。
「今日はワイン飲み放題だよー!みんなじゃんじゃんやってねー」
「アクティー大丈夫か?経営的に」
「今日は勇者ケントの奢りだよー!」
「さすが兄貴!」
「超兄貴!」
「アニキーーーーッ!」
「こらアクティー!」
「ふおっふおっふぉ、宴会代は漁協の取り分から払ってあるぞい。せめてもの礼じゃよ」
「お・わ・び・で・しょ」
あっ、真由美の額に青筋が。
「名誉村民の歓迎会兼、壮行会じゃからの。しかしお前さん見直したぞい。どうじゃ今夜?勇者の子を4、5人仕込んで行ってくれれば村の子として大切に…」
「お・じ・い・ちゃーん?」
「おや?嬢ちゃん目がマジじゃぞ?」
「氏ね〜〜〜〜〜」
「ふおーっふおっふぉ、無礼講じゃ〜〜〜」
ジジイ本当に懲りねーな。
「どーするケン坊、アタイらも1杯やるかい?」
「言っただろローザ。お酒は二十歳になってから、だ」
「お固いね〜ケン坊の郷里は」
「それよりせっかくのバーベキューなんだからやっぱ肉が欲しいよなー」
「なんだよケントー、いつもは日本人なら海の物だ〜旨いウマいってウチの料理を食ってるのにー」
「雰囲気だよアクティー。肉!魚!エビ!貝!野菜!好きな物を何でも焼いて食えるってのがバーベキューのいいとこだろ?」
「ケンちゃん、肉あるよ」
「おおっ、真由美、それは!」
「じゃじゃーん!どう?この塊肉。冷凍呪文で凍らせて持って来てたのよ」
「ウチの氷室で取っといたのさ」
「うお〜この肉はまさか牛?」
「荒く砕いた黒胡椒をぜいたくに片面にビッシリ付けて焼き上げてみました。さあ召し上がれ♡」
「さっそく食おう!」
「こっちも食べて」
「リラ!それはまさか肉うどん!」
「麺の打ち方は私が教えたからね」
「古代ギリシャにうどんはないからな。真由美の監修ならバッチリだ」
「アタイだって家庭的なとこあんだぜ〜」
「ローザは牛丼か!」
「あははー、わたし料理はまだ覚えてないからー、アクティーさんに手伝ってもらってー」
「ぽせいどん特製、肉焼きそばさ!」
「カティー!海の家といえばコレだよな!」
「私はインドから直輸入した貴重なスパイスを使ったコレ!」
「アレキのは日本人のソウルフード、カレー!しかもこれはビーフだな!ビーフカレー!」
「ここらでは金と同じ価値かあるスパイスを山盛り使ったのよ。私と一緒にいたら、いつでも食べられるんだけどね!」
「凄いぞアレキ。海の家のメニュー完全制覇だ」
「あーやだやだ、新入りの癖にアピるアピる」
「アナタの牛丼の米もマユミのペッパーステーキの黒胡椒も私の隊商がインドから運んだ物でしょ」
「自分が一番偉いって言いたいのかよ?!」
「ハイハイ喧嘩しない。チーム賢人の力を結集して作ったってコトよ。さ、ケンちゃん、あーん」
「あむっ」
ぬ〜〜〜っ!この溢れる肉汁!甘い脂!噛みしめると最後にガリッと砕ける黒胡椒から迸る鮮烈な香り!
「旨い!胡椒が思ったより辛くなくて香りが凄くて!」
「お料理の本で見て1回やってみたかったの。向こうで粒胡椒小瓶まるごと使ったら、お母さんが目むいちゃう。アレキのおかげね」
「ふっふーん」
「次はアタイ」
「あ〜ん、リラのもー」
「わたしのもー」
「もちろんだ。全部食うぞ〜」
「キャーッ!」
くう〜っ!こんな美少女軍団が俺ひとりのために料理を作って、俺が食べるってだけで黄色い悲鳴をあげるなんて。日本では考えられない。
スクールカーストの最底辺、SFオタクの溜まり場、学園創立以来の変たぃ…もとへ変人部長の下で御禁制のBL漫画を作って売りさばくイカガワシイ集団…腫れ物に触るような女子達の態度そしてアノ目!
それがコチラでは頬を赤らめて期待に満ちた熱い視線を俺の股間に…股間に?
「あのー、みんなどこ見てんの?」
「今日のお肉はね、特別に精力が付くんだって」
「ケン坊にもっと活躍して欲しくてさ」
「いろんな意味でね」
「あははー、だからーみんなで頑張ってー」
「お料理してみました〜」
「何の肉だって?ってゆーか…え?えーーーっ」
女子全員(当時)で選んでプレゼントしてくれた男物ビキニパンツ。チーム賢人初めての共同作業。それを無下に否定すればパーティーの共同体意識にヒビが入るため、俺はあえて激しいコスレに耐えて耐えて耐え抜いて、ついにコスレ耐性Lv200を身に付けた。
しかしそれで男物ビキニパンツの機能的問題点か全て解消したわけではない。
ソレは今、第2の問題点、中身をクッキリ浮かび上がらせるという機能を遺憾なく発揮していた。
しかも第3の問題点。中身が膨張した場合、V字に切れ上がったパンツの中央から先っちょが『こんにちは』する機能が今まさに!
プシャーーー!
しかも何だか凄い勢いで鼻血が出始めた!
「なんじゃこりゃーーーっ」
そう叫んだ俺の口から特大の『地獄の業火』が噴き出して、傍にいたアレキを一気に包み込んだ。アレキ…火炎耐性Lv200があって良かったね。水着にはなかったみたいだけどね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その頃、アルケー村の子猫亭では…
「おっ、そうだ。猟師達から貰ったケルベロスの肉に冷凍呪文をかけなおさんとな。まったく夏はMP消費が嵩んでかなわん。あれ…ない…」




