いまさら! クラーケン討伐イベント攻略会議 5
「いやー助かった、恩に着るよ」
「礼なら父さんに言いな。まったく目の前に美女がゾロゾロいるのに6人目に手を付けるなんてホント都会のチャラ男ときたら!」
「そんなんじゃないって。あれ? 真由美に、リラ達3人で4人だから、えーっと」
「それはいいからコッチ!」
アクティーが俺の手を引っ張って案内したのは海の家の裏手。切り立った石灰岩の岩肌に扉が付けられていた。という事は、この中は洞窟か。アクティーが扉を開けると中からひんやりした空気が流れ出て来た。
「さっさと入りな。溶けっちまうだろ」
「うわったった、蹴るなよ」
「へっへっへー、ボーッとしてるからさ。照明Lv1」
アクティーが魔法の明かりを灯すと、洞窟の奥には霜や氷や氷柱で覆われた氷穴になっていた。
「そんでもってー、氷結Lv3!」
「わっぷ」
狭い洞窟で氷結魔法を使うもんだから2人とも冷気をモロに浴びる。その冷気で空中のかすかな湿気が氷結し、わずかだけど霜が成長して、溶けかけた氷柱は再び太く凍り付いた。
「この氷は冷たいし溶けたら溜池の水よりグンと旨いんだ。これを出してみんなに機嫌を直してもらおう。アタシはこの氷柱を砕いてロックアイスを作るからアンタはそこの板で霜を掻きな。ホレこの革袋に詰めて」
アクティーは腰に2つ下げていた革袋の片方を俺に放り投げると、そこらに落ちていた石で天井から下がった氷柱をガンガン叩き始めた。
「霜をどうするんだ?」
「霜を板で掻くからカキ氷って言うんだぜ」
それは嘘だろう。
「キドニの蜂蜜漬けを擦り潰してかけると美味いんだよな」
キドニー? イギリスの腎臓パイは臭いらしいけどな。俺が神妙な顔をして黙るとアクティーが説明してくれた。
「秋に採れる果物でね。香りはいいんだけど生じゃ固いから1年蜂蜜に漬けるのさ。そろそろ食べ頃ってワケ」
「霜ってホコリっぽくない?」
「こんだけ奥なら大丈夫… あ痛っ! 喋りながらやるから手ぇ叩いたじゃないか、わわ、わーっ」
「危ない!」
バランスを崩したアクティーを支えようと踏み出した俺だが凍り付いた床に革サンダルが滑って2人して盛大に転んでしまった。
「ぐふっ」
とっさに受け止めたアクティーの尻が俺の腹部を直撃。でも抱き締めた両手にはオッパイの感触が… まあコレはコレでラッキーだ。
「重いだろ、ゴメン! わ、わわっ」
俺の上に仰向けに寝た状態からとっさに下向きになろうとしたアクティーは更に滑って顔から俺に突っ込み、前歯を俺の前歯にぶつけてしまった。前歯と前歯をガチンと合わせる激しいキス。前歯折れるかと思ったいやマジで。
「ゴ、ゴメン!」
真っ赤になって口元を腕でグイグイ拭くアクティー。その指の爪から血が滲んでいる。良く見ると腕には古い擦り傷やアザが付いていた。
「ああ、こんくらいツバ付けとけば治るよ」
「治癒使えばいいだろ、痛そうだよ」
「ここはよく滑るからしょっちゅうさ。村人のMPは少ないんでね。父さんと交代で氷結Lv3をかけるので精一杯なんだよ」
「じゃあ俺がやるよ。治癒Lv3!はいコッチの腕も治癒Lv3! 足も見せて。あーやっぱアザだらけだ」
「勝手に見るなスケベ!」
「いいから、治癒Lv3、こっちの足も治癒Lv3。ほら、傷もアザも消えて元通り綺麗になった 」
う〜ん、これなら治癒Lv5あたりを覚えた方がMP消費もターン数も少なくて済むな。次の先生の講義では寝ずに呪文を覚えようかな…
「綺麗って… アタシが… 綺麗だなんて…」
いやっ! またフラグ立ったねソレも2〜3本!
「あ、あとは俺がやるから」
俺は氷柱をガンガン叩き、霜をワシワシ掻いて革袋に詰めると、真っ赤な顔のアクティーの手を引いて『ぽせいどん』に戻る事にしたのだった。
【 アクティー攻略法 】
きっぷが良いが少し雑で意外にドジッ娘。転んでスリ剥いたり青痣が出来たり指を叩いたりと生傷が絶えない。
見かけたら治癒魔法をかけてあげよう。親愛度がアップするぞ。
会話のキーワードは「綺麗」。親愛度を上げたら「綺麗」が入った選択肢が出るので4回選べば攻略完了。
攻略すると「クレタ島」へのルートが開ける重要キャラだ。タイプでなくても落としておこう。18禁版ならCG回収率100%維持のためにも攻略すべし!




