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幼馴染のツンツンな委員長が、異世界では俺にデレデレなんです  作者: 松林ゆきひろ
クラーケン討伐イベント、はっじまーるよー!
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今度こそ!夏だ!水着だ!おいかけっこだ! 7

「死ぬなケン坊! 治癒(ヒーリング)Lv3!」

「ローザ離れて! 整脈(ペースメーカー)Lv3!」

「ビバババババ… う〜ん… はっ! 俺の心臓、まだ動いてる!」

 目を覚ますと俺はビーチパラソルの下で真由美に膝枕をしてもらい、砂浜に横になっていた。え〜っと… そうだ、俺は真由美の電撃で気絶したんだった。今もう1回電撃を食らった気がしたが多分夢だろう。

「良かった〜 ゴメンね、私が考えなしに電撃なんか使ったから…」

「こうして生きてるんだからいいよ。真由美に膝枕もしてもらえたし」

 おっぱいに顔も(うず)められたしね。


「そうだ、リラとカティーは?」

「ドロップしたトパーズを集めてるよ。あそこ」

 指差す方を見ると、リラは浅瀬を歩き、カティーは泳ぎ回って時折り深く潜って何かを探している。

「ほら、これ。クラーケンを倒すと赤と青の宝石を落と(ドロップ)して行くの。ローザがトパーズだって」

都市(ポリス)で見た事あるから間違いないさね。でもほとんど海の底に落ちちまったからさ」

「ほら、あのあたり。リラ! カティー! ケンちゃん起きたよー!」

 カティーが泳いでいるのは深さ3メートルくらいはあるか、相当深い場所だ。

「大変だ、またクラーケンが…」

「全部電撃で気絶して流れてったから、しばらく来ないと思う」

 いや、油断は禁物だ。アレキに常在戦場(じょうざいせんじょう)なんてカッコ良く言ったのは俺なのに。クラーケンは夜明けにしか出ないって情報を鵜呑みにして真由美の水着をスケさせる事しか考えなかった俺の、完全な判断ミス。その失敗を2度犯すわけには行かない!


「俺が前衛でガードしないと」

 後衛で寝てる場合じゃない!

「まだ無理よ」

 真由美の言う通り、立ち上がるが膝がカクンと折れてうまく走れない。

「でもカティーがあんなに泳ぎが得意だったなんてね」

 確かに。狭い川ではハシャいでいただけだったカティーが、広い海に入ると正に水を得た魚… いや、イルカのようにスイスイ泳いで。いつも何かに(おび)えてオドオドしていたのが嘘みたいだ。でも…

「ローザも一緒に集めて。少しでも早く終わらせなきゃ」

「あ… アタイは…」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『ガボ! ここらへん急に深く! ガボガボ! 足が、ガボ! つかな…』

『うわザッコ』

『リラてめー後で泣かす!』


 てな事があったなんてケン坊には言えないさね…


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「アタイはケン坊が心配でさ」

「ありがとう。俺は治ったから行くぞ!」

 その時、カティーの向こうに巨大な真由美… に擬態(ぎたい)したクラーケンが立ち上がった。もう身長は人間の10倍つまり17〜18メートルはある。もはやリアルロボット『太陽系戦隊ガルダン』と同サイズだ。


「まずい! リラ伏せて! シャイニングスラッシュ!」

 手刀を真横に振ってブーメランのような形の光の刃を飛ばす。飛行速度優先で回転せず、だんだん広がりながら(なお)かつ刃先は薄く… よし!

 しゃがんだリラの頭上を飛び去った紫光の刃はクラーケンの両足を切断。海面に倒れ込むクラーケン。その結果、巨大な波が… カティーは大喜びで大波の中を泳いで海岸に戻って来るが、危ないのはリラの方! 波にさらわれたら沖に流されてしまう!


「ローザと真由美は海岸から離れて高台に!」

 言いながらも俺はこっちに走ってくるリラに向かってダッシュした。足の痺れなんか気にしてられるか!

 大波よりかなり手前で何とかリラの手を取って引き返そうとした時、大波の頂点にカティーが、そして大波の中に横向きの大きな影が見えた。真由美! じゃなくてクラーケン! それも20メートル超えの大物、もはや鯨!


 その大物は、長さゆうに40メートルはある2本の触腕を振るいカティーと俺達に攻撃して来た。カティーは水を得たペンギンのようにスイスイ泳いで、ウネウネ動く触腕を器用に避けている。しかしもう1本は俺とリラを包む物理打撃無効の絶対防御に上から叩き付けられた。少しズレていたから助かったけど… 回転する吸盤の刃が障壁に当たると、発光する球形の障壁にヒビが入り、次の瞬間ガラスのように割れて飛び散った。


 スーパーロボット研究所名物、割れるバリア。その現物を見た感動もそこそこに、俺とリラは波に飲み込まれた。幸い物理打撃無効の障壁はすぐに再生し、俺とリラは光る玉に入ったまま白く崩れ始めた波の頂点に押し上げられ海岸へとなだれ込んだ。触手はシャイニングクローで切り刻んで応戦!


「あははー、お兄ちゃん楽しいね!!!」

 カティーはすっかりハイになっているが、浜に係留された船は大波に持ち上げられ木の葉のよう。挟まれたらカティーはペシャンコだ。俺はカティーと手を繋ぎ、彼女を障壁の中に引っ張り込んだ。小柄なリラとカティーとは言え定員2名の玉に3人はかなりギュウギュウで、ツイスターゲームのように変ポーズでお互い変な所を顔に押し付ける結果となった。


 波が引いた時、浜辺には触手の先がアチコチ取れて立てなくなったクラーケンがもがいていた。デカいけど見た目真由美で殺すのは忍びない。依頼も『追い返せ』な事だし真由美に水の龍を呼び出してもらい、海に押し流す事に成功した。キャッチ&リリース。スポーツフィッシングの基本である。

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