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何をしているのだろう


望美の視点



手紙を貰ってから2週間が経った。あの手紙とカギはカバンの中にあり、毎日どうしたいのか考えるが、答えは出ない。


今日は金曜日で、会社役員の懇親会に参加している。喪中のため欠席も考えたが、前回欠席したため参加することにした。出席の旨を伝えると、部長から、何かあれば助けるからなと声を掛けられた。頼もしい。いつも気にかけてくれる。

皆に酔いが回った頃、いつもしつこい同僚が今日も言い寄ってくる。


「のぞみちゃん、このあとどう? 一緒に飲もうよ。」

「いえ、婚約者がいますので。」

「もう35でしょ? そんなに待たせる彼氏などほっといてさ。」


部長に助けてと目線を送る。気がついた部長が間に入ってくれた。

気にいらない。居なくなれと思う。


親睦会が終わり皆と駅に向かうが、ふと、わたしは足を止める。心の中のもやもやが彼に聞きたいと促す。踵を返し駅とは逆方向に歩く。

さっき言い寄ってきた同僚が、のぞみちゃん逆だよ~と言いながら、部長に引き摺られていった。

部長にはいつも助けてもらっている。部長が独り身ならと思う。たぶん憧れている。


少し歩き、彼のマンションに着いた。あのカギを使いドアを開ける。留守のようだ、彼はいない。

わたしは何をしているのだろうと思う。

居間のソファーに座り、目をつぶった。




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