ー8ー
それにしても、じいちゃん元気だな
けっこう走ったのにスピード落ちないぞ
(俺はそろそろダメだ...)
もう、体力的にも限界になってしまい走るのをやめ、その場でぜえぜえ言いながら立ち尽くしていた
周りは見渡す限りの草原が広がっている
(とりあえず、じいちゃんの走っていった方向に歩いて行けばいいか)
道なりにのんびりと歩き出した
周りは本当に穏やかで...
ちゅどーん!!!!
(おい、さっきの言葉返せ...)
また、爆音が響いたが先程よりも近くなっている
煙も上がっているのであれを目指して歩いたらいいか
なんて、呑気に歩いていると前から馬車がやってきた
「拓殿〜!!
迎えに参りましたぞ〜!!」
ボルノックさんが馬車で迎えに来てくれたのだった
どうやらじいちゃんはもうたどり着いたようだ
それにしても助かった、正直一人だとあとどれだけかかったことやら
「ボルノックさ〜ん!
ありがとう〜!」
こちらも手を振って答えた
「拓ちゃ〜ん!
大丈夫か〜い!?」
ありゃ?
ばあちゃんまで乗ってたのか
ボルノックさんは馬を上手に操って馬車を停めた
俺は停めてもらった馬車に乗り込み座って落ち着いた
「ボルノックさん、ありがとうございます
乗り込みました」
「なら、参りますぞ」
ボルノックさんは馬車を反転出来る所までそのまま進み、適度な空き地で馬車を反転させていた
(簡単にやってるように見えるがけっこう技術いるんだろうな)
馬車が反転して目的地に向かい始めた時にボルノックさんに聞いてみた
「やっぱり、馬車を扱うのは難しいですか?」
「まっすぐ進むだけなら簡単ですけどね
止まったり曲がったりするとなると訓練が必要になりますな」
ボルノックさんは笑いながら答えてくれた
動物を操るのだからやっぱりそれなりの訓練がいるのか
それでも俺も馬車を操れるようになりたいな
(そうすればもっとこのパーティーに貢献出来るかな)
そんな事を考えながら馬車に揺られていた