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就職活動:「なんか、いい感じ」が悪い感じ

 「家族のような関係です」「みんな温かい人です」「団結」という言葉を最近よく聞く。というのも、会社説明会で頻繁に出るのが、このワードである。

 就職活動を少しでもしてみれば、すぐにわかる。「弊社は、明るく、家族のように仲がいい社風です」と、まじめに語る人事。それに対して「御社のような社風に惹かれました」とまじめに語る学生。これが就職活動である。

 

 しかし、それがなぜいいのかは、説明してくれない。たとえば「家族のような関係なので、なんでも言える職場です」というフレーズがあるが、家族ような関係だから言えないことは沢山あるのではないか。むしろ、家族の関係ではなく、ビジネスライクな付き合いをしているほうが、自分の主張がしやすいし、会社としても有益ではないか。


 ほかにも、「弊社をどのくらい好きでいるのか、どのくらい思っているのかを知りたい」という文言を見かける。それが、面接でのポイントになるそうだ。しかし、「御社のことが好きかどうか、気に入っているかどうかは、仕事に関係あるのか」と言いたくなる。それに対して、「好きな環境で働く人の方が、やる気がでるだろうし・・・」と反論するだろう。その反論がおかしいと思わないが、「好きな対象は、嫌いや憎しみの対象にもなりやすいのでは?」と思ってしまう。むしろ、「好きや嫌いよりも、ビジネスライクとして働くことができる人」を求めた方がいいのではないかと思う。実際に、そのような働き方をしたい、と面接官に僕は言うだろう。


 多くの企業が似たもような社風を提示する。「明るくて、風通しがよくて、自由で、仲がいい」この4つである。きっと、学生が好きなフレーズもこの4つなのだろう。「なんか、いい感じ」と思われるフレーズが並べられているのだ。

 

 結局、就職活動は「相手がどこまでウソをついているのか」を疑う活動ともいえる。新聞と同じだ。ひたすら疑って、「本当か?嘘ではないか?」と相手の話を聞き、まだマシと思えるところに自分の身を投じてみる。その程度で考えれば、就職活動も気楽にできるのではないか。

 だから、「明るい」というフレーズを聞いて、「なんか、いい感じ」と反射的に選択するのはやめたほうがいい。だって、いつも明るい職場って、よくよく考えてみると変でしょ。

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