多く出すことで多く入ってくる
一般的に自分の手元に入る量が多いから、出ていく量も多い。
たとえば、お金がわかりやすい。多くのお金が手元にあれば、手元から出ていく金額も増える。大金があれば、これまで買い控えていたものを買うようになるだろうし、よりグレードの高い品物を購入するかもしれない。支出する金額が上がるのは、手元に入る金額量が多いからといえる。
しかし、その逆の現象も世の中では見受けられる。つまり、出ていく量が多いから入る量も多いという現象。仕事がわかりやすい。多くの仕事をこなすことができる人は、多くの仕事が舞い込んでくる。「あの人であれば、やってくれるだろう」と上司が考え、多くの仕事を与える。それに対して、仕事量が少ない人の場合、上司はその人のことを鑑みて、仕事量を調整する。定時に帰りたがる社員にも、同様のことが見受けられる。「この仕事量ではもしかしたら残業になるかもしれない」と上司が気を遣い、その人の仕事量を減らす。
つまりは、仕事をこなす量。外に還元する量が少ない場合、入って来る量(ここでいう与えられた仕事量)も変化する。成果が上がれば仕事量が増えると聞くと、仕事をすればするほど損だと感じる人もいるかもしれない。しかし、多くの仕事をこなし成果を出すことは、未来の仕事の量を増やすとも考えられる。つまり、自分がやりたい仕事に出会える可能性が上がるかもしれない。そういう意味でいえば、多くの仕事をこなすことは、たんなる損ではなく、未来の投資だといえる。
冒頭の例で触れたお金でも「出る量が増えることで入る量が増える」現象が見受けられる。たとえば、趣味がわかりやすい。好きなものに対して、多くの人は財布の紐が緩みやすい。趣味というのは、それが欲しい、それをしたいと思えば、少々の無理をしてでもお金を出したくなるものだ。僕も共感するところがある。お金を使ってでも欲しいとと思えるものがあれば、当然人はより多くの資金を求めるようになる。その結果、よりお金が入ってくるためにどうすればいいかと思案する。二つの仕事をかけもちするかもしれないし、家計を見直すかもしれない。
要するに、お金を出したいと思うということは、お金を増やしたいを意味する。つまり「多く出すことで多く入ってくる」。
もっとお金があればなぁ、と呟く。そのとき同時に次のように考えてみてはどうだろうか。お金を今よりも多く出すとすればそれは何のために?そして、それはお金を出したくてたまらないほどのものか?。
「宝くじが当たったら何をしたい?」と聞かれて、すぐに回答できるだろうか。できないとすれば、お金を出したいと思っていないわけだ。そう考えると、意外と多くの人々は、いま以上のお金をそれほど必要としていないのではないだろうか。それとも、僕の言い過ぎか・・。




