そもそも何が問題なのか。
不倫と仕事は別と思っている。言い方を変えると、プライベート(私的なこと)とパブリック(仕事などの公的なこと)は別だと僕は思う。仕事ができなからといって普段のその人を批判することはできないし、私的な嗜好が変わっているからといって、仕事のときのその人を批判することはできない。
ただ、日本人の傾向は、そうは考えない。特に、プライベートのことからパブリックへの批判へと繋がることが多い。政治家が不倫をすれば、政治家としての質を問われる。芸能人も同じらしい。批判対象が仕事のできる人であっても、不倫をすれば、制限がかかる。そういうものらしい。
そのため、批判された人も「疑われることをした責任をもって、仕事を自粛する」という主旨のことを述べる。僕からみたら、すべてが変だと思うけど、聞いている人ではその考えが多数であるので、そうなっているわけだ。別に、僕は「それはおかしい!」と叫んだりしない。そうなんだぁと思う、それだけ。
ただ、そのような弁解を述べた者に対して、テレビで「仕事と不倫は別の話だから、一緒にするとごちゃごちゃになる」と話している人を見た。もっと不思議な状況である。そもそも不倫と仕事が別だと考えるのであれば、芸能人の不倫は問題にならないし、記者会見に答えていること自体がおかしいと思うはずだ。問題だと認識している時点で、「不倫と仕事は繋がっていることを容認している」ことになる。その人も前提にすでに乗っかっている。
おそらく、テレビであるから、「そんなことは、そもそも問題ではない」と言ってしまうと、話が終わってしまい番組が成立しない。要するに、みんな、たいして興味ないけど、仕事として話を繋げているのだろう、と最近は解釈している。




