ドールと少年
「わたくしもかつては、貴方のように才能に溢れておりましたわ。」とドールが俯く。虚空を掴もうと手は開いたまま少年の方を指す。「そのように、羨望の的になる事もありましょう。御心のまま動くお姿は人を惹きつける。」とドールが呟く。
夕暮れ時、少年は悲哀を突き付けられる。言葉を募る、選定する事に不慣れながらも積らせる。「僕は、お外で遊んでただけだよ。お姉さんも、一緒に遊ぶ?」と少年は喋る。ドールは少年を見つめた。途端に、大粒の雨が彼らの肌を濡らし始めた。ドールは泣くか否や、「貴方が冷淡に、人を引き離す事を覚えるのは悲しいこと。」と告げた。雨が彼らを潤すころ、少年はドールを見据えた。「お姉さんが、何を考えてるか分からない。でも僕は、今も未来もきっと変わらない。」少年は水溜りを飛ばす。
雨が彼らを覆うと、ドールは目を瞑り、頷いて動きを止めた。少年は歩みを進め、振り向くことは無かった。
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初投稿ですのでどのようになってるか
分かりませんが楽しんで頂けたら
嬉しいです!
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