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鬱々WHO IS I

追加エピソード

 怒り、絶望、呻き、苦しみ、落胆、嘆息、増悪、空虚、恥、幼稚、未完成、暴力……。


 涙の渦が体の中心部分に熱いものを残した。頭から決して離れないその物が、我を縛っている。


 一体何か。


 強い憎しみと怒りのせいで、脈拍はとうに120を超えた。顔が火照る。社会や大人に対する絶望や怒り等のために、我は死への希求に辿り着く。しかしすぐにまた消えていってしまう。


 そして、我思う。明日からは変わるのだと。


 我を世界で一番憎んでいるのは我自身である。そして我とそれ以外との境界線が非常に脆いことも知っている。その境目をしっかりさせなければ、我は一生漆黒の暗闇で生きなければならなくなるだろう。我は渇望する。


 自由のある世界で生きることを!この生き苦しい世の中からの解放を!


 この罪深い肉体と精神という縄目からの解放を!!


 我は大丈夫、大丈夫と自分に投げ掛ける。我は孤独の中に佇んで、その中で哀愁に満ちた平安を得る。


 我は何だ。


 我は半ば自暴自棄になり、そして我が世間に晒したとんでもない醜態を心の底から深く後悔すると同時に、底無しの怒りがどっと溢れ出す。ともすれば、誰かを殺ってしまいそうな心持ちの中、我は常に、常に、自分自身の中の空虚な一点を見つめたまま、自身の生を確かめるのである。自分を痛め付けることによって生じる、"生" の感動を今ここに実感するのである。波にさらわれた人のように不安定な心が、自然の神秘的な浄化作用により、一時的な静寂と安定を取り戻す。


 取り戻す?


 想像力の豊かな産物は、遺産は、逆に憂鬱という精神的監獄の中から生まれるのである。


 在りし過去の苦痛の時代を懐かしみ、再度求めんとするようになった暁には、確かに我はすでに快方へと向かっているのだろう。


 我は鬱の谷底で、助けを求めながらも、差し伸べられる手をはね除けながら、自身の"生"を、我が何者であるかを確かめるために、そしてイマジネーションの喜びを無意識のうちに実感したいが為に、反って苦しみを自身に与え、もがき続けていくのだ。



【終】

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