適当に書てみる
適当に書いてみる
「コーヒーが入りましたよ」
オレンジのライトに包まれ、寝る間のひと時、僕はいつもその時に創造的な活動をする。
例えば詩を読む。
その温かいコーヒーと作文用紙とペンが僕の創造意欲を掻き立てる。
僕はやはり紙とペンだ。
頭から手を通して紙に書く。その作業は、それ自体に意味があるように思える。
僕の頭に考えていることを適切な量にして紙に移してくれるのだ。
多すぎず、少なすぎず、それはまるで論語に出てくるいつまでも仁から出ない君子のよう
で、僕の創造活動のバランスというものの均衡を保っているように思える。
文を書くとき僕はそのバランス感覚と自分の中にある表現したいものとが絶妙に絡み合って
一つのひらめきをさずけてくれる。
それはまるで子供の様で、大切に、大切に、紙へと移していくのだ。
そして僕の場合はちょっとしたひょうきんさも必要だ。
特に僕が書く詩の場合、世間から離れ、抽象化しその過程で絶妙なバランス感覚によりとぼ
けるのだ。
そう、とぼけるというのも一種の表現のコツだと思っている。
僕にはそれがとても愛らしく、そして、時には強烈な表現となり人の心に刺さるのだ。
そして、とぼけというのは人のこころを自然にそしてゆるやかに開き、僕の思いをまるでそ
よ風のように取り入れるのだ。
書斎には偉人たちの書物が並ぶがそのどれもが僕に精神的背景をあたえてくれる。
また、それも僕の製作活動に深くかかわるのである。
しかしまた、僕の本の読み方というのもずいぶん適当なもので、気まぐれに本を開き、都合
の良い解釈をし、都合の良いところだけをつまみ出す。
そしてこのように他人に能弁を垂れるのだ。
今日はここまでにしておこう
僕の寝る前の独り言聞いてくれてありがとう。
おやすみなさい。
そして男は電気を消して寝床に向かう