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連続殺人事件2

よろしければ、読んで下さい。

 翌日、コーデリアは仕事が休みだったが、二十年前の事件について調べてみようと、大帝国博物館を訪れていた。ここには、膨大な量の過去の新聞が保管されている。

 二十年前の新聞を調べると、事件について詳しく書かれた記事を見つけた。幼いケヴィンの証言も載っている。記事を読むうち、少なくとも二十年前の事件の真相については、小説と同じなのではと思った。

 ケヴィンの自宅を襲った犯人は四人。恐らく、パメラ、ハロルド、サイラス、リネットだ。当時十九歳だった四人が何故強盗殺人をしたのかはわからないが、ケヴィンの証言と特徴が一致する。

 そして、小説ではケヴィンはパメラ、ハロルド、サイラスの順で復讐を果たしていく。リネットを殺害する前に、コーデリアに真相を見破られてしまったが。


 「あら、随分昔の新聞を読んでるのね」

コーデリアに声を掛けてきたのは、姉のシャロン。コーデリアの自宅に遊びに来たシャロンは、コーデリアが大帝国博物館に行くと聞き、自分も行くと言い出したのだ。

「何か今抱えてる事件に関係してるの?」

「ノーコメント」

「まあ、そうよね」

シャロンは大して残念でもなさそうに言った。シャロンは自由奔放に見えるが、学生時代勉強は真面目にしていて、歴史に造詣が深い。今日も、歴史的な収蔵品を見るのを楽しんでいるようだ。

 「・・・その事件、覚えてるわ。私は当時八歳だったけど、周りの大人がピリピリしてたもの」

シャロンが、目を伏せて言った。

「その事件で生き残った男の子、今どうしてるのかしらね」

シャロンの言葉に、コーデリアは何も答えなかった。


 その夜、コーデリアはセルウィン家の前を通って自宅に帰った。犯人が誰にしても、もうこれ以上犠牲者を出したくない。絶対事件を解決しようと、コーデリアは改めて思った。


 翌日、コーデリア達の元に衝撃的な知らせが入った。サイラス・アーチャーが何者かに殺害されたのだ。

 殺害現場は、アーチャー夫妻の洋裁店の仕事場。犯人と争ったのか、現場には裁縫道具やらビーズやらが散らばっていた。遺体の側には血だまりがある。ナイフのような物で刺されたらしい。現場でサイラスの遺体を見下ろしながら、コーデリアは唇を強く噛み締めていた。

 小説と違う世界だと頭ではわかっていても、心のどこかで次の犠牲者はハロルド・セルウィンだと決めつけていなかったか。サイラスが殺害される前に自分が出来る事はなかったか。こんなに悔しい思いをしたのは、初めてだ。

 コーデリアの唇に、いつの間にか血が滲んでいた。ケヴィンは、そんなコーデリアの頭にポンと手を置いて言った。

「・・・奥さんに話を聞きに行くぞ」


 「・・・夫は、昨日、夜遅くまで仕事場で服を仕立てていました。・・・私は、自宅部分で休んでいたので、今朝仕事場に行くまで・・・夫が死んでいるのに気づきませんでした・・・」

リネットは、涙を流しながらコーデリアの質問に答えた。

「サイラスさんが殺害される理由に心当たりはありませんか?」

「そんな。あの人は恨まれるような事・・・なん・・・て・・・」

リネットは、言葉を続ける事が出来なかった。驚愕した様子で眼を見開いている。

「まさか・・・二十年も前の事よ・・・?」

リネットが呟いた。

「どういう事か、聞かせてもらいましょうか」

ケヴィンが、鋭い目つきでリネットに迫った。


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