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麻薬密売事件5

よろしければ、読んで下さい。

今回で完結です!!

 目が覚めると、コーデリアは病院にいた。広い病室で、他にもベッドがいくつも並べられている。

「お、目が覚めたか」

ケヴィンが声を掛けてきた。ベッドの側の椅子に腰掛け、新聞を読んでいる。

「フォール警部。ご心配おかけしました」

コーデリアは上半身を起こした。肩には、綺麗に包帯が巻かれている。

「傷口、痛むか?」

「まあ、少し痛みますが、我慢できない程ではないです」

 コーデリアは、密売組織がどうなったかを聞いた。

「あの組織のメンバーはほぼ全員捕まったよ。逃げたメンバーもいるが、捕まるのも時間の問題だろう。・・・それと、エリオットも拘置所にいる」

「・・・そうですか」

 沈黙が流れた。コーデリアは、話題を変える事にした。

「・・・ずっと側についていて下さったのですか?」

「いや。ここにいたのは一時間くらいかな。俺が来る前は、お前のお姉さんが側についていた」 

「お忙しいのに一時間も・・・。業務の引継ぎとか、移動の準備とか、大変でしょう」

「まあな。でも、半年地方警察で実績を積んだらまた警視庁に戻って来るけど」

「え」

「戻って来たら、秘密警察の所属ではなく、警視庁の幹部になる予定だ」

「そうなんですか。・・・昇進なさったらお会いする機会が少なくなりますが、さらなるご活躍、お祈りしております」

「何言ってるんだ。俺が秘密警察の所属を外れようとしているのは、お前が原因なんだぞ」

「はい?」

「職務規定で、家族や恋人同士が同じ部署の所属になってはいけないって知ってるよな」

「はい」

「・・・まだ気付かないか?」

 職務規定の事を持ち出したという事は、ケヴィンが秘密警察の所属のままだと、同じ秘密警察の人間と恋人同士になれなくて困ると言いたいのだろう。今ケヴィンに警察関係の家族はいない。

 そして今、ケヴィンはコーデリアが原因だと言わなかっただろうか。

「え、そういう事ですか?」

「ああ。・・・コーデリア・オルコット、俺はお前を愛している」

 ケヴィンが、穏やかな笑顔でコーデリアを見つめていた。目の前がクラクラしそうな程嬉しかった。

「・・・私も、フォール警部の事を・・・愛しています」

「良かった。・・・しばらく離れる事になるけど、待っていてくれ、コーデリア」

「はい。・・・でも、もし私が警部と同じ気持ちじゃなかったらどうするつもりだったんですか?」

「その場合でも、昇進すれば収入が多くなるから、メリットはある」

「・・・まあ、そうですね」

 コーデリアとケヴィンは笑い合った。病室の中に、柔らかい日差しが差し込んでいた。


 怪我から復帰したら、コーデリアはまた強がりながら、秘密警察として仕事に精を出すのだろう。そして、優しい恋人がコーデリアを見守っているのだろう。


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