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麻薬密売事件3

よろしければ、読んで下さい。

急展開があります。

 数日後の夜、コーデリアはエリオットと共に街を歩いていた。また麻薬密売組織が取り引きをするという情報が入り、取り引き現場と思われる場所に向かっているのだ。

「今度も空振りに終わったりしないですかね」

「わからない。でも、今回の取り引きの情報は、警察の中でもごくわずかの者しか知らない。警察が踏み込む事を向こうが知らない可能性の方が大きいだろう」

ケヴィンも、応援を連れてもうすぐこちらに合流する事になっている。

「まあ、情報源も確かなものですしね。・・・ところで、オルコット警部補。いや、桜庭先輩」

エリオットが真顔で聞いてきた。

「・・・秘密警察をやめるという話、考えてくれました?」

「・・・ああ。心配してくれているところ悪いが、私はやはりこの仕事を続ける」

「そうですか・・・」

「でも、心配してくれた事自体はありがたいと思う。私は、良い後輩に恵まれて幸せだよ」

そう言って、コーデリアはエリオットの前を歩き出した。


 数歩進んだところで、大きな音が聞こえ、コーデリアの右肩に衝撃が走った。見ると、肩から血が流れている。後ろを振り向くと、エリオットが、冷たい表情で拳銃を握り締めていた。

 わけがわからないながらもコーデリアも銃を抜いて応戦しようとしたが、「動いたら心臓を撃ちます」と言われ、何も出来なかった。この状況で早撃ちの勝負を仕掛けても勝てない。

 エリオットはコーデリアを近くの廃屋の壁際に追い詰めると、銃口をコーデリアの胸元に押し付けた。

「どうしてこんな事を・・・」

「外国語が堪能なあなたに、現場に行ってもらっては困るんです。証拠隠滅する時間稼ぎが出来なくなる」

 その瞬間、コーデリアは全て理解した。

「お前、密売組織と繋がっていたのか・・・」

外国語が堪能なコーデリアが現場にいたら、口裏合わせや証拠隠滅について犯人達が外国語で話しても無駄になる。

 よくよく考えると、毎回警察の捜査が空振りに終わるのも変な話だ。エリオットが捜査の情報を組織に流していたのだろう。

 「お前、警官だろう。どうして密売組織となんか・・・」

「あなたには、わからないでしょうね」


 市原勇人の人生は、幸せとは言えなかった。両親は元々ネグレクト気味な上に、高校時代勇人がバイトをして稼いだお金を詐取するような人間だった。

 それでも大学でそれなりに楽しい生活を送っていたが、両親が学費を使い込んだ為、その生活も終わりを迎えた。大学に通えなくなり、したい勉強もやりたい仕事も出来なくなった勇人は絶望した。そして、自ら命を絶った。勇人が命を絶ったのは、美智留が亡くなった数か月後だった。


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