お城です!
次の日になり、シオン達は宿屋で朝食を取ってお城に向かう事にした。
「さて、食事も済んだしお城へいきますか」
ちょうど宿屋を出た所で馬車が停まった。
「おおっ!間に合って良かった。すみません!お迎えに参りました!」
馬車から身なりの良い初老の人物が降りてきた。
「えっと迎えですか?」
「はい、昨日冒険者ギルドのマスターから連絡がありました。私はラルフ・マクレーンと申します。この国の宰相を勤めております」
!?
「ふぇっ!?」
まさかの国王の次に偉い人が直々にお迎えにくてくれたの!?
ラルフさんはニコニコしながら馬車に乗るように言った。シオン達は恐縮しながら乗るのだった。
「あの、どうして宰相様のような方が直々に来られたのですか?」
「ふぉふぉ、そんなに畏まらないでいいですよ。全ては大賢者アイラ様の御令嬢にして、『聖剣』の所有者だからです」
!?
お母さんの事はともかく、聖剣の事はまだ誰にも言ってないはずなのに!?
「詳しくは国王様の前でお伝えしますが、我が国に聖剣が封印されていることは、王家の一部の者と勇者の隠れ里の者の一握りしか知りません。そして、王家には封印が解かれた場合にわかる様になっていたのです」
なるほどなるほど………うんっ?
「聖剣の封印が解けたのがわかっても、誰が聖剣の所有者かわかりませんよね?」
「確かにそうです。しかし、勇者の隠れ里の事はすでに報告を受けています。その情報を精査すれば、おのずと誰が聖剣を手に入れたかわかると言うものです」
ラルフさんは、魔王軍の襲撃前に私とグレンが何処かに出掛けた情報を持っていた。そして私かグレンのどちらかが聖剣を手に入れたと確信しているようだった。グレンと私なら大賢者の娘である私が聖剣を手に入れたと思ったそうだ。
流石は王家の権力と情報力だよ。少し怖いわー!
馬車はお城の正面ではなく、裏手に周り裏口からお城へ入って行った。
「気を悪くしないで下さい。魔王軍にあなた達の事を秘密にしたいのです。万が一知られれば、命を狙われますからね」
なるほど………
こうしてシオン達は、余り人に見られることなくお城の中へと入るのだった。
城の中に入るともの珍しく、おのぼりさんの様にキョロキョロするシオンとグレン、唯一アークだけは堂々と歩いていた。
「凄いねー!」
「ああ、こんな所、滅多にこないからな」
浮かれるシオン達は気付いていなかった。広い城と言っても、誰にもすれ違わないことに。
明らかに人払いしている通路を歩いている。アークは油断せずに緊張感を持って歩くのだった。
「あ、見て高そうな絵画だよ!」
「本当だ。綺麗だな~」
この二人を見ていると力が抜けそうになるのは気のせいではないだろう。
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