7/40
7.厭世家の戯言
それは一種の憐憫だ。錆びれていて脆い。瞳に映ってる、その痩せた孤児の肋骨を見て、君は何を考えたか?きっと、ああかわいそうだ笑笑とかでしょう。
笑え笑え、嗤うが良い!
その安寧の揺りかごに、忍び寄る蛇蝎に気づかぬまま!
その酔いに浸り、笑みをこぼし続けるが良い!
それこそが人というもの。
我々の性である。
而して堪能せよ。
快楽の味にまどろむが良い。
人理は潰えた。
今、終局の扉が開かれる。
果てしなき荒野に、もはや、勇者の影は無く、只、死にきれない凡夫のみが、蹲る。