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詩集  作者: 宮島ミツル
途上期
15/40

16 頭痛、或いはヘデック

其はあらゆる倦怠を導く衆愚の痛烈さながらに

我が内なる灰色のぬるっとしている綿を

我が物の様に跋扈する

まるで気高き武士(もののふ)の凱旋のごとく

だから、踏みつけられた民草の呻きが聞こえない



わが頭痛は、それ自体が頭痛の種である

死が、我を包み給うなら、

死が、終焉(ピリオド)を告げるなら

我が慟哭さえも、この万象の煙に巻かれ

紫煙と共にエンドオブザワールドをホームビデオにして

快楽に耽るのだろう


その耽美的な眼差しはやはり

わが頭痛を引き起こす

朝起きたとき

また、それは夜の瞬きを思い出したとき

このダンスホールを踏み鳴らす靴の音がこだまするとき


だからきっとそれは一方的な警告で

わが身は悟りとて

わが魂は気づきとて

我自身はunderstandingを得ぬ


だからきっとその耳鳴りは

衆愚にとってはバッハやヴェートーベンのごとくの旋律の様に思えても

私にとっては

獣の叫び声、すなわち夜分に喧騒を投げかける

モラトリアムに揺蕩うルサンチマンの

馬鹿げた刹那的快楽の嬌声に過ぎぬ


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