マフフ
「おーい、クランクー?」
「どこに行ったんだよー?かくれんぼじゃないん
だぞー」
………あれ?俺、ここで何してんだっけ………
そうだ、魔物倒してたら変なヤツが来て………それから……どうなったんだろう………?
「クラン…あー!いたー!みんなーいたぞー!」
「クランク!もう、何してたのよ!どんだけ心配
したのか分かってんの?」
「………ああ、わるかったな……」
「何?さんざん心配させといてそれだけ?」
「…………………」
「黙ってないでなんか言いなさい……ってちょっ
と?クランク?クランク!!」
「おい!クランク!クランク!」
………誰かが俺のこと呼んでる。分かってるのに体が…動かないんだ。……そもそもなんで倒れたくらいでそんなに心配してんだよ。所詮、剣振り回してるネコだろうが。
「クランク!もう!……気絶してんなら言っちゃ
うけど……」
……あ?なんて言った?……ごにょごにょ言いやがって……ってここはどこなんだよ………
まてよ?ここでめちゃめちゃ喋れてるってことは頑張れば起き上がれるんじゃないか?
「…………ん?」
「あっ!クランク!!」
「なんで倒れてたんだよ?寝てたのか?」
「ユウキじゃないんだよ、倒れてた理由なんか知
か」
「………まあでも、起き上がってくれたんだし、い
いじゃん!」
「それもそうよね!さあっ!朝ごはんにしましょ
う」
「………なあ」
「何よ?」
「呑気にしてる場合じゃないんじゃないか?」
「…………グルルル………」
「クウ…………クウ………キャン?!」
「魔物?」
「魔物は魔物だが………子供が襲われているな」
「どーする?助ける?」
「あったり前よ!(やったー!抱きまくらが増え
るー!!)助けるに決まってるじゃない!」
「ワインドウルフだから、シマネコ二人で行くん
だ。俺たちが子供を助けに行くから」
「おっけー!」
「おい!こっちだ!ワインドウルフ!」
「グルルル………ガアアアア!!」
「この前みたいには、やられないよーだ!」
「おい、お前!こっちに来い!悪いことはしない
から!!」
「クウウン………キャウ?クルルル……キャン!!」
「よーしよーし、いい子でちゅね〜そんでもって
めっちゃもふもふでちゅね〜」
「………サナ、さすがに気持ち悪い」
「わ、悪かったわね!!でも助かったんだからい
いでしょ」
「……まあな」
「さあ!おいでー!」
「キャン!キャンキャキャン!!!」
「なんってかっわいいの〜♡」
「よし、ユウキたちのとこに行くぞ。助けに行く
からな」
「とおりゃ!!はあっ!」
「グラアアァァ………」
「よっしゃあ、倒した!僕も成長したなあ」
「ふけってないで、クランクたちのとこ行くわ
よ」
「クランクー!倒したよー!」
「そっちはどう?子供は?」
「もちろん、いるに決まってるじゃない!」
「ホントだ〜かわいいな〜」
「ちょっと!!私のもふもふ………じゃなくて!!
まだ助けたばっかなんだから、弱ってるのよ」
「そっかー、また後で触るね!えーと……」
「名前、何にする?」
ジャスティーヌ! ウルル! ワフフン!
「なんだそのふざけた名前は!特にジャスティー
ヌ!アホか!」
「じゃあ何かいい案あるわけ?」
「マ、マフフ……?」
「あははははは!何それー!」
「キャンキャン!」
「あら?意外と喜んでるわね……」
「よおし!じゃあマフフで決定ー!」
「キャンキャン!」
「マフフ、これから抱きまくら頑張ってね♡」
「キャ、キャウ?」