マラタラ湖(おまけ)
せっかく湖に来たのにクランク、なんで武器ばっかみてんのよー。つまんないのー。
そーだ!私が誘えばいいんじゃない?
そう!彼氏と彼女が海で
『ま〜て〜♡』 『や〜だ〜♡』
みたいな感じになれば私もアイツもWIN-WINじゃなお!作成開始!
「クランクー!何してんのよー一緒に遊びましょ
うよー」
「いや、泳げないから無理だな。そして今は忙し
からな」
うそ!アイツ泳げないの?一緒に泳ぎたかったのに………いや、私が教えればいいのよね………
フフフ、やってやるわよ!!私はサナよ!!
「じゃあ私が教えてあげるー」
「………そうか、なら教えてもらおうか」
よっしゃー!!かかった!
「………おいサナ」
「何ー?」
「どこから水着を持ってきたんだ?」
「え?!あっそれはーまあ何でもいいでしょアン
タのも持ってきてあげるから待ってて」
私は魔法使えるからねー。お取り寄せくらい簡単にできちゃうから便利。
「はい、アンタの」
「……ありがと」
「じゃあ、教えるわよ」
「待って、トイレ行ってくる」
「……どうぞ行ってらっしゃい」
チッ、なんなのよ。私がせっかく教えようとしてんのに!まあ待ってればいいかな。
「……誰よ。私のことツンツンしたの………ちょ、や
めてよ………いやぁぁーーー!!!!」
あーあ。クランクとの時間楽しめると思ったのに。イカと一緒に沈んでって終わっちゃうのか。悲しい人生だったな………
「サナ、おま……」
「サナ?どこだ?」
「おい、シマネコ。サナ知らないか?」
「僕たちがしってるわけないだろー」
「じゃあ……海にも魔物はいるか?」
「まあ、あたりまえだろうな」
「クソっ、俺泳げねーのに……」
……水は怖い。溺れるかもしれない。でもサナが死ぬんだったら俺が責任を問われる。助けるしか道はないな。もう一息に飛び込んでやる!!
1,2,3………バッシャーーーン!!
クランク………トイレに行ってお別れか。お父さん怒るかな。あはは、クランクの声まで聞こえてきた。死ぬのか。わたし。
サナー!サナー!ダメだ。水の中だと声が出ないんだ。もっと深くまで行くしか………うん?イカの魔物………アイツか!!コンパクトナイフ、持ってきてて良かった。まだ食べられていないといいな。
クソっ……水の中だと動きが………
そういえば、私なんでまだ意識あるんだろう………
あ!!そういえば水の中でも息できるように保護魔法かけてたんだ!!ってことは喋れるかも!!
あ、い、う、え、お。大丈夫!これでいける!
「クランクー!」
サナの声……そうだ、アイツ魔法使えんだ。右の方からか?左の方か?
「クランクーーー!!」
「クランクーーーーーーー!!!!!」
いや、真下だ!暗くて見えなかったが、確実に下にいる!
「クラン……はあはあ……さすがにしんどいわね……
魔法もあと少しで切れちゃう………」
「誰よ、また私を触ったの!!イカやろ……クラ
ンク!まさか、来てくれたの?(私のことを心
配して)」
「お前が死ぬと王が怒るからな」
……私のためじゃなかったのね。まあ、助けてくれたし、いっか!
「なんでアンタも水の中で息できてんの?」
「ユウキからそういう効果のある食べ物をもらっ
たんだ」
「ふーん。意外と優しいのね」
「とっとと陸にあがるぞ」
「うん」
「俺泳げねーから、引っ張っていってくれない
か?」
何よ!めちゃめちゃいいチャンスじゃない!ここで活躍してクランクの心を………
「いや、お前が疲れるか。やっぱり自分で頑張っ
てみるよ」
そんなあ〜〜………手、つなげると思ったのにー。
「サナ?いくぞ、イカが来る前に」
「………うん!」
「クロネコ!いつまで遊んでたんだよ!もう夜だ
ぞ」
「悪かったな。お前らが短気なの忘れてた」
クランクたちはケンカして寝れなかったみたい。
私はそれに参加しなかったし、クランクと長い間一緒にいれたし!結構良かったかな?
まあ、アイツがどう思ってるかは知らないけど。