プロローグ
......昔、昔、あるところに動物が治める国があった。最初はウルフ族が治めていたが、それに反感を持ったイヌとネコがウルフ族を滅亡させ、ネコが国を治め、イヌは追放された。
その出来事から1200年……
『シマネコ王国』
バッーーーーーーーン
扉が勢いよく開かれた。
「何よ。まだ10時じゃない、ユウキ。まだ起き
る時間じゃないわ。ってことでおやすみ」
「いや、もう10時だよ?朝ごはんが待ってるよ
ウサナ!!」
「分かったわよ。起きればいいんでしょ」
ため息混じりにウサナが言った。そんな調子で僕たちは食堂へと向かった。ちなみにこのシマネコ王国はCATS Worldの3つ国の一つ。ウサナはシマネコ王国のプリンセスだ。僕は騎士団長。こんな僕でも騎士団長になれるんだ。
扉を開けると王様は先に食事をしていた。
「おお、すまんな。二人共。なかなか来ないも
んだから」
「やったー! 今日は目玉焼きー!」
「ホントあなたって子供ね」
「おお、そういえばだな、お前たちに言いたいことがあってな」
『クロネコ王国』
バッーーーーーーーーン
ドアが勢いよく開かれた。
「ちょっと〜、早く起きてよ〜クランク〜」
「……なんで。まだ時間あるけど。サナ?」
「え?! それはー、そのー。何でもいいから起
きなさいよ」
俺は無理やりサナに起こされたが、仕方なく食堂へ向かった。ちなみにサナはこの国の姫。俺は騎士団長を努めている。あまり記憶はないが小さい頃から訓練をしていたからよく慣れている。
食堂へ着いたら王は先に飯を食べていた。
「やっと来たか。ワシ何分待ったことか」
「遅れてしまい申し訳ありません」
「クランクがこう言ってるから許してあげて
よ」
「そんなことよりお前さんたちにいいたいこと
があった」