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お題「手、角、イチゴ」

 長かった。

 推移していく目の前の盤面を眺めながら、僕はついに時が来た事を確信する。


 次の一打。

 この一瞬を作り出すためだけに、僕はひたすら布石を敷いてきたのだ。

 時に駒損をしながら敵陣を切り崩し、時に敵の攻撃をギリギリで耐えながら反撃で切り返し、パワーバランスを決定的に傾け得る一撃を与えるためだけに、ひたすら盤面を調整してきたのだ。

 敵の様子をチラリと伺うと、どこか苦々しい表情を隠せていない。薄々感づいてはいたのだろう。わかっていても、最善を尽くす道がそれしかないことを。まるで導かれるかのように、僕にとっては既定路線のその動きをなぞるしかないことを。

 決して楽な道では無かった。僕にとってもギリギリの綱渡り。何かミスをしていれば、即座に敗勢に陥りかねない、そんな薄氷を踏むような駒回し。

 息が乱れる。指が震える。

 さぁ、これで――


 タンッ!


「――1五飛車打ち。王手角取り」


 決まりだ

ツイッターに上げていたものを加筆投稿。

200文字以下がダメとか……

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