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3.

 ゴールデンウィーク初日俺は隣の県のとある町に来ていた。

 午前10時。予定より3時間ほど早い。駅についてから電話したから大丈夫だろう。

 祖父母の家に荷物をおきに玄関へ行くが手荒い歓迎が待ち構えていた。

 ーー門下生50名による一斉攻撃。

 それに動じることなく一人一人確実に意識を沈めていく。

「まったく、手荒い歓迎だ」

「そういうでない、調子に乗っている輩を大人しくさせるにはこれくらいがいいのじゃよ。ついでに言えば12時過ぎだったら門下生を迎えによこしたんじゃが」

 この人が父親の父親。俺の祖父。柔術、古武術の使い手で中学校の3年間祖父にしごかれた。

 人をこき使わないでほしい。

「それは反省している。俺の部屋残ってるか?」

「なんにもいじっとらんよ・・・・・・・・・いや、柊哉がよくお前の部屋で寝てた。それと柊哉のことは聞いているのであろう」

「女になったってだけ。荷物を置いたら柊哉の所にいくから稽古はあとで頼むよ爺ちゃん」

「お前に教えることなどもう何もない。門下生の面倒を見といてくれんか」

「了解した」




 柊哉の部屋の前。

 どうやって声をかけようか迷っていると不意にドアが開いた。

 メールどうりの黒髪の美少女。

 服装は着物。言うなれば和風美人。

 昨日見た人が更に綺麗になっている。薄くだが化粧をしているようだ。

「た、孝久っ!?」

「おっす」

 柊哉は異常なまでにおどろいて赤面する。

「あ、ああああと2時間はあったはずじゃないのっ?!」

「早く会いたくてな」

 さらに顔を赤しくもう倒れそうな風に見える。

 本当に弟なのかと疑問に思ってしまう。

「取り合えずどうやって部屋に入ろうかと思ってたらお前とばったりだ」

「え、えええええと、ど、どうすればいいの僕は。こんなのマニュアルに無いのに・・・・・・(ボソッ)」

 ・・・・・・・・・何なんだこのかわいい生物は!

「一旦俺は婆ちゃんの所に挨拶にいくが柊哉はどうする?」

「僕もお婆ちゃんに用があったからついてく」

「了解」




 婆ちゃんは1年ほどあってないのだがまるで変わっていなかった。

 どうやらこの着物は婆ちゃんが柊哉に着付けを教えたようだ。

 柊哉は1週間前から女になってしまい、健康にはまるで影響が無なかったようだが武術はもう無理になってしまったらしい。護身術程度は使えるらしいが。

 最初はこの父さんが爺ちゃんの氷室封武流の後継者として潰れてしまった孤児院から養子にもらわれたと言う立場だからなのか非常に混乱していたらしい。

 けれども色々なドラマがあって普通に女の子のように過ごしているようだ。

 今は婆ちゃんが色々と和服を着せているのだが今どきの服をきた柊哉を見たいそうだ。

 今、柊哉の名前は「(かな)」らしい。

「それじゃあ、孝久よろしく頼んだよ。あ、そうだ。哉をお前の通ってる学校にいかせようと思ってるのよ」

「・・・やはり、前例がないからか」

「そうね。寂しいけど長期休みには必ず帰ってくるのよ。最低3日。友達つれてきてもいいから」

「分かったよ婆ちゃん。夕飯までには戻ってくる」

「いってらっしゃい。哉も気をつけなさいよ」

「分かった」

 空気だった哉はようやく声を出した。

 そして婆ちゃんは哉の耳に何かを呟く。読唇術を使えるが野暮なことだと思いやめた。

 婆ちゃんは囁き終えると哉は顔を真っ赤に染めあげた。

 何だったんだ?


―柊哉――説明――


 主人公が小6の時、とある孤児院の院長が病気で無くなり院長の親友だった雅樹が柊哉を養子に迎える。

 何も自分がすることがなく、義理の祖父にあたる人の道場を継ぐことを決意。

 高2の4月の下旬、高熱に襲われて訓練中に倒れてしまう。そして目が覚めると女の子になってしまい…

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