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2.

2話目nau

 自宅に着くと一番に待ち構えているのが、

「た~か~ひ~さ~」

 父親のタックル。

 タックルは冷静に受け流す。買い物袋に入った卵が割れたらかなわない。

「ぬぬ、ひどいじゃないか孝久」

 この人が俺の父親の狩野雅樹。歳は47で無駄にカッコいい。逆ナンされることもしばしば。職業はエロゲーのシナリオライター。ネット上の一部の人間には神と崇められているらしい。

「父さん、いい加減にしてください。晩飯抜きにしますよ」

「それは勘弁だ。陽子の家事スキルは壊滅的なんだ。だがそこが―――」

 なんか母さんとの話にのろけ始めたので無視して横を通って家の中に入った。

 家に入りリビングに行くと母さんと弟と弟その2がいた。

「今日の晩飯親子丼で構わないか?」

「「OK」」

「私は三つ葉いらないわ」

 ハモって返事をするのが1つ下の双子の弟、けんとおる。うっすらと命令口調で言うのが母さん陽子ようこ。こんな風にこの家には双子がいる。後、義理の弟が一人

「健は風呂掃除。透は洗濯物取り組んで来い」

「は~い」「了解」

 健が緩い様な性格でショタっぽい。実際に身長が145㎝。さらに美少年顔。

 透は真逆でしっかりとした性格の170㎝ほどのサッカー部期待の新人だ。

 兄弟だけしかいないのではっきり言ってむさ苦しい。

 さらに父さんが暑苦しさに勢いをかけている。

 でそこに我が家唯一の女性の母。

 所謂、美魔女とか呼ばれる年相応の綺麗さを持った母である。

 そんな人が何故あんな親父と毛混したのかが不思議である。

 ちなみに母さんの料理スキルは皆無で基本的には僕が作ることになっており、まともに料理ができるようになるまでには基本的にお弁当か出前だった。

 そんなことを思いながら取りあえずご飯を作る始めた。


 

 

 晩飯を食べ終わり、風呂から出て予習をしているとケータイに一着のメールが届いた。

「柊哉から?」

 俺が中学校の頃自分だけ祖父母の家に住んでいたころ一緒にすんでいた義理の弟からのメールだった。

『……女になった』

 …ワッツ?

 なんだこれ。俺の義弟は壊れたようだ。

 ゴールデンウィーク前日からこれはないだろう。マジで。

 ……口調が戻ってしまった。

 いくら弟しかいないからって・・・

 取り合えず返信。

『エイプリルフールは過ぎている』

 これで完璧だろう。

 そう思い再び予習に戻ると30秒後にまたメールが帰ってきた。

『これが今の僕』

 ご丁寧に写真付きで帰ってきた。

 黒髪ロングの美少女。目は二重で大きく、顔のパーツも整っており、言うなれば和風美人。可愛い系ではなく綺麗系。来ている服装がジャージだ。それもぶかぶかの。

 どうやら俺の目はおかしくなってしまったようだ。

 もう口調を丁寧にするのが面倒になってきた。

『柊哉よ、ゴールデンウィークの予定は?ないならそっちに行く』

 今度は送って数十秒もたたずメールがかかってきた。

『OK』

 簡潔だが肯定の分だった。

 真相を探るべく今はもうそんなに行く気のない祖父母の家に泊まらせてもらうとしよう。




 

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