4ー1
りさっちが結婚退職して間もなく、バニラんがハニガを辞めた。
理由ははっきりと明かされていなかったけれど、順位がビリになるというのは精神的にこたえたらしい。
もちろん、まにぃたんから話して聞かされた話が本当かどうかもわからない。
そして僕はこうも思った。
人と人とのつながりなんて、どこで切れるかはわからないんだなってことを。
バニラんがハニガを辞めた理由は、ハニガるんたちの間では面白おかしく脚色された。
りさっちの彼氏を横恋慕したあげく振られたとか、ゴシップ系の話やなんかで、僕からすると、あまり美しくない話ばかりで不愉快な感じがした。
「きらりはさ、本当にハニガのトップになれたらどうするの?」
久しぶりに会った拓郎に問われて首をひねる。
「どうするとは、どういう意味だい?」
「アイドルを辞めるのか、つづけるのか?」
つづける理由はない。うまくすれば武道館まで行けるかもしれないし、無理かもしれないけど、そのおかげて祖父の遺産を数パーセントでも継ぐ理由にはなるだろう。
その旨、拓郎に伝えたら。
「それはもったいないな。きらり、可愛いのに」
なんの構えもしてない時に限ってそんなことをさりりと言えてしまう拓郎が嫌いだ。
だいたい、拓郎のことをあきらめる気持ちで固まっているというのに、急な呼び出しなんてあんまりだよ。
「もったいなくないよ。ハニガのみんなは僕よりずっと可愛い子たちばかりだもの」
「でも、そこにきらりが居なかったら、推す理由がなくなるんだよ」
「そんなことないのに」
拓郎には幸子さんがいるじゃないか。
「それはそれ。アイドルは推してあげたいんだよね」
期間限定だし。
「そうそう。今日も難題を持ってきたぞ。犯人は腹をすかせていた。これだけでなにがわかる?」
「腹をすかせていたから空き巣に入った? それとも、腹が空いていたから食い逃げした? あるいは……」
「待った。きらりどうした? 最近調子が悪いんじゃない?」
そんなことないのに。
「だって、いつもならそんな簡単にあり得そうな理由を言うような子じゃなかっただろう?」
幸子さんと話してから、ずっとそんな感じなんだ。
と、言うわけで。
本編で言うのもなんだけど、しばらく休もうと思う。もっときちんとした推理ができるようになるため、しばらくお待ちください。
休
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