表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/10

太古の機械。

 太古の機械。



 フニウもそうだけど彼らは皆高次元に住んでいる。

 この空間には居ないのだ。


 でも、向こうからはこちらに干渉できる。そう、まるで私たちが紙に絵を描く事ができるように。


 わたしのような機械使いはそんな彼らと心をかよわせることでチカラを行使する。まるで魔法のように。


 火のアーク。

 水のバアル。

 風のアウラ。

 土のオプス。


 彼らはそんな中でも特にこの世界に満遍なく存在している。


 物質の化学変化に干渉するアーク。

 物質の温度変化に干渉するバアル。

 空間の位相、位置エネルギーに干渉するアウラ。

 そして、それらの物資そのもの、この空間に物質を創造し生み出すことのできるオプス。


 もちろん他にも居るんだけれど主に彼らがわたしの周りでチカラを貸してくれている。


 それが機械使い、マシン=マスターとしてのわたしの力なのだ。




 お父様が亡くなって、多分純粋なマシン=マスターはもうわたし一人かもしれない。もしかしたらこの先ルイスやわたしの子孫にその素質のある人が生まれてくるかもしれなし、もしかしたらわたしが感じることのできる範囲の外の世界にまだ存在するのかもしれないけど。


 機械使いの技術は、今の時代魔術の一種として考えられている。お父様も世間に向けては魔術だと説明してたしね。

 だから。


 フニウと話す事が出来るのがわたし一人なこの状況で、古代の機械の説明なんかしても誰も理解してはくれないだろう。

 こうして宮廷術師が光を呼び出す術式の調べを謳い人々に見せているこの出来事も、普通の人は魔法なのだと思ってる。

 光の妖精が踊っていると思ってる。


 そもそも魔法という概念ができたのも、この不思議な力をそう感じた人々がそう名付けたってことなのだし。


 それを否定するつもりはさらさらないのだけれどね。




 王子様がまだ現れないので皆テーブルのお菓子にも手を付けずそれぞれに歓談している。

 わたしも手持ち無沙汰のままお嬢様の後ろに控えて。


 うん。そろそろ現れてよ王子様。流石に待たせすぎじゃない?


 そんな事を思ってたその時だった。




 ……アリア、龍が成長してる。ちょっとまずいかも。




 そうフニウの声が聞こえた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ