表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
124/136

和解した日の合間の雑談

 


「そういえば俺、リファナ嬢にずっと聞きたかった事があるんだよね。クールガン、悪いんだけど聞いてくれる?」

「はい? なんですか?」


 クールガンを手招きして、耳元でヒソヒソと質問内容を伝える。

 アレファルドたちには不審なものを見る目で見られたが、クールガンが怖いのか口は開かない。

 伝え終えるとクールガンにものすごく奇妙なものを見る目で見下ろされる。


「あの、フランお兄様……そのくらいご自分でお聞きになっても良いのでは?」

「んー、でもラナにリファナ嬢へ話しかけるの禁止されてるから、俺」

「んぐっ!」

「は、はあ、そうなんですか……分かりました」


 なんかラナから変な声が聞こえてきたけど気にしない。

 クールガンが「というわけで」と前置きして、リファナ嬢へ向き直る。


「お兄様から質問です。卒業パーティーの日にエラーナお義姉様が突き飛ばされるのを黙って見ていたのはなぜですか? あなたが止めてくだされば、エラーナお義姉様も翌日国外追放になんてならなかったかもしれないのに。との事です」


 そう、これずっと疑問だったんだよな。

 今日改めてリファナ嬢に会って話ているところを見て、そしてラナへ「王妃教育ってどうやるの」なんて聞くくらいには頭お花畑なりに常識はあるようなのに……。

 あの日はなぜ、アレファルドの暴挙を黙って見ていたのだろう?

 やっぱりラナの事を嫌いなのか?


「あ……じ、実はあの日、わたしウェルカムドリンクと間違えてお酒を飲んでしまって……記憶がないんです」

「「は?」」


 なんだとぅ?


「すみません……起きて歩いていたらしいんですけど、全然覚えていないんです! エラーナ様の事は三ヶ月後くらいに宰相様に言われて初めて知って……! アレファルド様に聞いたらもごもごされててはっきり教えてくれないし、スターレット様たちも……」


 サッ、と目を逸らすアレファルドと三馬鹿。

 ……あ、あー……そう、そういう……。

 これはウェルカムドリンクが酒だったのも深読みしてしまうな〜。


「…………。クールガン、リファナ嬢の事、よくよく見ていてくれないかしら?」

「え? エラーナお義姉様?」

「なんか、リファナ嬢をこの四人に任せていてはいけない気がするの……」

「…………。なんとなくそんな気がするので謹んでお受けいたします」

「な! どういう事だ!」

「そういう事よ!」


 ラナの表情は盛大に引きつっていたが、その気持ちはとてもよく分かってしまったのでクールガンにはとても頑張ってもらいたいと思いました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【宣伝】

『追放悪役令嬢の旦那様』
aubh3lgrafru8nlejtjv4uphjx9k_7i1_c0_hs_4cx8.jpg
ツギクルバナー

書籍版、発売中です!
詳しくはツギクルホームページへ
1巻
2巻
3巻
4巻
5巻
6巻
7巻
8巻
9巻
マンガアプリ「マンガPark」で先読み連載中!
コミック1巻〜7も大好評発売中です!

コミカライズ「マンガUP」で連載中!
『うちのお嬢様が破滅エンドしかない悪役令嬢のようなので俺が救済したいと思います。』
321811000629.jpg
詳しくはこちら カドカワBOOKS様ホームページ


1hxm3gog5t1ebzv5l4dm7li2543t_tvn_6a_8w_1122.jpg
『巻き込まれ召喚された身でうっかり王子様に蹴りを入れたら、溺愛花嫁として迎えられることになりました』
各電子書籍サイトで配信開始!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ