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プロローグ
世界的な人口爆発により人類の3分の1が地上に住めなくなった。
彼らが次なる新天地として選んだのが、宙だった。
全国家プロジェクトとして、北極圏の上空50kmに浮かび続ける人口大陸が造りあげられ、彼らはそこに移り住んだ。
──通称・人類革命
しかし、人類革命から5年後、新大陸に渡った人類の内、有力者が組織した新政府は突如として移民の受け入れを拒否し始めるようになった。理由は不明。
地上では連絡のつかない新大陸をどこの国のものとするかで第3次世界大戦が勃発した。
戦争は長く続き、200年以上経っていた。
その間に新大陸の情勢や環境を地上の者が知る術は無くなっていた。
いつ終わるか目処が立たないかに見えたその戦争は、人類革命から230年が経ったある日、停戦協定の元一時的な休戦を迎えた。
そう、アレが堕ちてきたその日から人類は団結を余儀なくされたのだ。