第三話一日
遅くなってすみません。いろいろ忙しかったです。
「君にアドバイスをするよ。」
そう勇一が言うと二人は我にかえる。
「貴方凄いですね。あのコース打たれるとは思いませんでしたよ。」
「まぁな。バッティングだけは得意なんでね。そして、確かに君はコントロールがいいし、変化球のキレもまぁまぁいい。けどさ、やっぱり球が遅いし、球も軽い。それも大事でまずいけど、それよりフォームのくせがある事が一番まずい。」
そう言うと二人はびっくりする。
「どっどういう事ですか!自分は見てもおかしいところはなかったですよ。」
「わからないか?なら、教えてやろう。ストレートを投げる時の手の位置と、変化球を投げる時の手の位置が違う。変化球の時、手が少し、外側にある。」
あまりにも衝撃的だったのだろうか、二人はそのまま動かなくなった。
「おーい。大丈夫か。」
そう勇一が言うと、二人ははっとして、返事をする。そのあと勇一は、帰るということを伝えて、去ろうとすると、女の子が、尋ねて来た。
「あなたのお名前は?」
「そういえば言ってなかったな。俺の名前は山神勇一だ。」
「そうです勇一さん野球部入りませんか。」
そう女の子が言うと、不穏な空気がただよう。
「ごめんな。俺は野球部にはいらない。満田中出身水沢緑さん。」
そう言うと勇一は去る。
「何で私の名前を・・・。」
ボーッとしている緑を明夫がよぶ。呼んだら緑はハッとして我に帰る。
「あっ明夫君。勿論、野球部にははいるよ。」
「あっありがとうです。」
「やっぱりまだ勇一君は、野球が好きなんですなー。野球が好きじゃないと、あんなに楽しそうにバッティングしないですよ。」
明夫君が、小さく言ったため緑には聞こえなかった。
勇一宅
俺は妹の渚と一緒に住んでいる。今は、今日の朝のできごとについて、話している。
「何で今日朝起こさなかったんだよ。」
「お兄ちゃんが起きないのが悪いんでしょ。」
「まぁそうだけど、あのな渚、人生すぐ諦めちゃいけないんだ。」
「それは言い訳。ていうか、宿題やってんだから邪魔しないで。」
「はいはい。」
これで一日が終わった。
満田中
これはみつだちゅうと言います。