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作戦会議(1)

二話連続投稿してました…


どなたか、瞳子さん達のイラスト書いてくれる人いませんかねぇ…

いませんよねぇ…


それと、近々新たなる強力なヒロインを追加させる予定でありんす。

と言う事で、取り敢えず次回は話の進展関わらず、伏線な回をやります。

そしてなんだか、大臣以外の眼差しが刺々しい。

騎士甲冑を着た、騎士団長みたいなヤツなんて、これみよがしに舌打ちしやがった。


コイツら全員タヌキだなぁ。

機嫌が悪いのを隠そうともしないでやんの。


ホクホクした顔で、腰周りを擦ったりし続けている大臣は、なんか笑顔で近付いて来た。

地獄の苦しみから解放されたオッサンみたいな顔をしてる。


「魔法使い!助かったぞ!長年苦しめられて来た持病が、全部一気に一切合切治ったようだ!!ハハハハハッ、まるで夢の様じゃないか!!え!?」

「は、はぁ…どうもです…」


さっきとはまるで別人のような振る舞いに、こちらは戸惑うばかり。

相手は仕事仲間になる先輩で、しかも大臣だから下手な対応が出来ないから困ったものですよ。


「ところで、病気も治ったりするのかな?魔法使い」

「ま、まぁ万能ですからね…その病気にもよりますが、大抵の病気は治ると思いますよ?……末期患者や不治の病の類いでしたら、その限りではないと思いますけど……」

「ほう、だが何にせよ助かった」

「お役に立てて何よりです、閣下」

「これから早速作戦会議が行われる。場所は会議室乙だ。早く移動しろよ魔法使い」

「ありがとうございます。追って直ぐに向かいます」


大臣はこれまた大仰に頷いて、大股で部屋を出ていった。

それに続いて一同も退室し始めた。


あ、名前聞きそびれちゃった。

まぁ、また今度会える筈だから、その時でいっか。


すっかり空気になっていたフェルちゃんに向き直る。


「ふぇぇぇ、緊張しましたぁぁ」


自分の身体を抱き締めてぶるりと一回震えた。

確かにいきなり王様との謁見があり、オッサン達には親の敵みたいな眼で視られるなんて、そうそう無い事だから、仕方無いと思う。

しかし、王様達もフェルちゃんの姿が見えていた筈なのに、チロリともフェルちゃんに視線を送らなかった(私の視界の中では)。

フロアボスであったフェルちゃんには、まだまだ謎が多そうだ。

例えば、究極のスルースキルとか。

これは徹底的に調べる必要性が有る…グヘヘへ。


「いやはや、確かに王様と謁見だからねぇ」

「立派なお髭でしたぁぁ」


そこかよ!?

なんて大きな声でのツッコミを、ここで出来るはずが有りません。


「よっしゃ、じゃあ会議室乙に行こうか」

「ほぇ、分かりましたぁぁ」


一旦廊下に出て、そこら辺にいたメイドさん…ジュルリ…を捕まえて、会議室乙までつれて行って貰う。

謁見した広間の扉にそっくりな、重厚な木製の扉には、デカデカと『対諸王国連合対策本部』と書かれた紙が張ってあった。

どこの警視庁だよ!あとこの漢字読めるヤツ居るん?と思った。

会議室乙は、城の最上部のテラスだった。

これぞ正しく青空会議室…なんつって。


既に役者は揃っているようで、全員席に着いていた。

あとは私が座れば良いみたいだ。

扉から入って目の前の下座が空いていたので、そこがどうやら私の席らしい。

謁見の時には居なかった人が数人加わっており、代わりに貴族風な人達が居なかった。

下座の左右の席には、あのノートンさんともう1人試験会場で見たオッサンが居た。


「全員揃ったな。それではこれより、第378回王都会議を始める」


なんともビミョーな数字。

はたして378回は多いのだろうか少ないのだろうか、ぶっちゃけ分からん。


「まずは参謀長、何か意見は無いか?」


早速話を振られた。

みんなの視線が集まる。

どうやら参謀長の作戦を聞きたいらしい。


「先ずは、敵勢力の総兵力を知るのが先決です。でないと、判断を誤って思いがけない損害を出すでしょう」

「参謀長殿の言う通りですな」


謁見では見なかった、ドワーフみたいに髭モジャの騎士のおやっさんが、私の意見に相槌をうった。

それに連れて数人が同じように肯定を口にした。

なんのリアクションも無い人物もいたが、否定をされなかったところを見ると、一応は肯定してくれているようだ。


「敵勢力の情報は御座いますか?」

「大臣、どうだ?」

「はっ!放った偵察兵の情報によりますと、諸王国連合軍の総兵力は、約百万」


会議室がざわめいた。

まぁ、至って普通の反応だろう。


「そして、既に先鋒として、武名名高いフンメル軍約十万が進軍中との事です」

「なんと!フンメル軍だと!?」


王様が、椅子から立ち上がって、テーブルに拳を叩きつけた。

王様の顔が真っ青になっている。


「しかも十万…終わりだ……王都は陥落する…」

「諦めてはなりませぬ!父上!!」


殿下がよろめく王様を支えた。


まったく、今まで雄輔は何をやってたんだ?

確かに、魔法使いのままの私と、良いところまで戦えていたけど…

王様にもなってたし…

いやいや、そんな事より今はこの場を鎮めなきゃ。


「陛下、フンメル軍は来ませんよ」

「な、何故そのような事を言える!!根拠は有ると言うのか!!」

「おおお、落ち着いて下さい!!根拠なら有りますよ!最上位の立場の人間が取り乱しては、下の者に伝播して、更なる混乱を呼びますよ!!」

「ぐぬっ……皆すまない」


王様が席に戻った。

誰かが胸を撫で下ろした小さな音が聞こえた。

案外殿下かもしれない。


「それで?そこまで言い切ったのだから、根拠もしっかりとした物なのだろうな。え?参謀長」

「はい、フンメル軍は壊滅的被害を受け、軍隊としてはもはや機能しないでしょう」

「何故だ?一体何があった」


説明を求める視線が集まる。

やっぱり、まだ情報が回って無いようだ。

つまりは、逐一新たなる情報が入って来ている訳では無いと言う事だな。


「まだ情報が出回って無いと言う事ですね…」

「何?そなたは何を言っているのだ?情報が出回って無いだと?」

「えぇ、その通りです。フンメル軍は、数人の冒険者の手によって壊走しました」


私の後ろで待機しているフェルちゃんが、ビクついた音が聞こえた。


「そんなふざけた話が有るか!!」


再びテーブルを拳で叩くと、椅子を撥ね飛ばして立ち上がった。

今度は真っ赤な顔をしている。

からかわれたと思われているらしい。


「父上!落ち着いて下さい!!また血圧が上がって、お倒れになってしまいます!」


どうやら、王様は高血圧なようです。


「嘘だと思われるので有りましたら、直接冒険者ギルドに人を遣ると良いでしょう」

「分かった。…そこまで言うのであれば、嘘ではあるまい………で、いくらフンメル軍が参戦出来ないとは言えまだ九十万の敵兵がいるのだぞ」

「そうですね、まずは敵の進路上の空堀や塹壕、野戦陣地を魔法を使い迅速に構築し、敵の足並みを崩れさせ、進軍速度を低下させます。上手く事が運べば、敵を分断できるかもしれません。そして、進軍速度が低下した所にゲリラ戦を仕掛け、兵站と補給線を潰します。あとは、伏兵による夜襲や待ち伏せを仕掛け続け、指揮官階級をジワジワと討ち取って行きます。その時の指揮は、私が直接とります」



『何それ漢字豆知識クイズー!パチパチパチ

このコーナーでは、普通使わない単語やトリビアな漢字の読み方とかを出題します!

正解しても何も無いけどね。

それでは行きます!


『金雀枝』


これはなんと読むのでしょうか!

出来ればパソコンで調べるのはやめましょう。

そして、前回の答えの発表です!


『山翡翠』と書きまして、『やませみ』と読みます。

やませみは、、ブッポウソウ目カワセミ科に分類される鳥類の1種で、山地の渓流に生息するカワセミの仲間であり、かつて日本郵政公社が発行する旧80円切手のモデルにもなっていました。

カワセミと名前が似ている通り、カワセミのお友達です。』

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