ギルドで登録しよう
少し長い?です。
次回はムフフな回?にしようと思っとります!!
一部文章を追加(2013/03/18)
突然だけど、ここで少し王都の構造について説明を…王都は、四段構造(小山の斜面を利用している。別に地下に街が続いてる訳ではない)をしていて、中央に王城、王城を囲むように存在する二段目の上層区。
上層区は主に、貴族の屋敷や地方貴族の別邸、大富豪や有名人が住んでいる家で構成されている。
次に上層区を囲んでいる三段目。
中層区と呼ばれているそこは、職人の工房や店、騎士団の拠点やギルド、市場や一部市民が住んでいる。
そして、城壁に貼り付くようにして存在している四段目、下層区は傭兵や冒険者、一般市民が住む居住区と下層区市場、宿屋街や色街の商業区の二つに別れていて、南北で綺麗に別れている。
北が商業区で南が居住区だそうだ。
意外な事にスラム街は存在しないらしい。
そして王都には八本の真っ直ぐ王城に向かう道があり、東西南北とその間に通っている。
王都の住人達はこれを街道と呼んでいるらしい。
その道一つ一つに名前が付いているのだけれども、今回はかつあーい★
ちなみに、小鹿亭があるのは北商業区宿屋街だ。
小鹿亭の目の前に存在している街道、風鳴り街道(王都を時計と考えた時に、北が12時だとしたら、12時から中央の王城に通っている道)を真っ直ぐに歩いて、中層区のギルドを目指す。
途中途中で、リーラちゃんとめぼしいお店を冷やかしながら歩いて行く。
「おお、この剣カッコいいなぁ…こっちの甲冑も良いけど【アダマン・フルメイル】よりは見劣りしちゃうなぁ」
すげぇ、武器屋なんて初めて見たよ!
こう、ズラーッと武器が並んでて、真ん中辺りにボンと防具が置いてあって、どれも眼が行ってしまうぅ~!
やっぱり、異世界来て良かったかもしれないよ!?
…む!?視線を感じる…
お店の奥からだね…
……なんか、工房の親方みたいなスキンヘッドのオヤッサンが、めっちゃこっち見てるよぉ…
穴が開くほど見てるんですけどぉ…
こえぇぇ…うわっ!こっち来た!!
うわぁぁ、近いぃ、そんなにぐるぐるジロジロ見られても、おっかないだけだよ!?
「(ふむ…甲冑の体型から女性用だな…)お嬢ちゃん!」
「ひぃぃぃぃっ!!」
「いや、そんなに怖がらなくても良いだろぉ…ところでお嬢ちゃん、その甲冑の素材はなんだい?」
え?甲冑見に来ただけ?
マジで怖いんですけど…
もう男なんてやだぁぁぁぁ…はぁ…
「…アダマンタイト…ですけど」
店内に居た別のお客さんと店員、そして目の前のオヤッサンが息を飲んだ音が聞こえた。
え?な、何!?私今変な事言った!?
「お嬢ちゃん…もう一度だけ言って貰えるかい?」
「ア、アダマンタイト鉱石…」
オヤッサンが下を向いてプルプルし始めたぁぁ…
ど、どどどどうする!?
変な事でも言ったかな?
「…………お嬢ちゃん………」
ア、アニキみたいにコメカミに血管が浮き出てピクピク痙攣してるぅ!!
ヤバい……チビる…
「な、なんでひょぅ!?」
声がひっくり返った…
「どこで手に入れた!?」
「ひぃぃぃぃっっ!!!?」
「アダマンタイトなぞ伝説のなかだけだと思ったが!今目の前に!本物の!アダマンタイトをふんだんに使った!甲冑を着た!お嬢ちゃんがいる!これがどうして興奮しないでいられるだろうか!!」
こ、声がでかい!!
お店の商品の並んでいる剣が共鳴して、カタカタ振動してるよ!?
お客さん達なんて、馴れたように、澄まし顔で耳を塞いでるよ…
「お嬢ちゃんっ!!」
「はいぃぃぃぃっ!!」
ガシッと両手を握られた…スゴい握力なんですけど…ゆ、指がおれそう…
「教えて欲しい!!どこで手に入れた!?」
「ゆ、指が折れるぅっ!!放してくれたらあげるからっ!!手を放してぇぇぇ!!」
「す、すまない」
オヤッサンが手を放してくれた。
本物に折れるかと思った…カンストしたステータスだから、折れないだろうけど、大魔王でも痛いものは痛いです…
放してくれたから、約束通りステータス画面から具現化させた、拳大の漆黒に輝くアダマンタイト鉱石を手渡した。
私だって約束位守るよ!?
オヤッサンは、それを両手を震わせながら、受け取った。
「こ、これが…!?見たことも無い光沢だ……美しい……!!」
そこまで感動するかぁ…
「オヤッサン!…じゃなくて、親方?」
「な、なんだ?」
いや、女の子みたいにアダマンタイトを胸に抱いて、半身を引いて隠さなくても良いから……スキンヘッドとの相性が悪すぎるよ!?破壊力抜群のキモさだよ!?
「それ加工するなら、あー、魔法使わないと無理ですからね」
「なんだって!?」
当たり前でしょ、世界で一番硬い鉱石って言われてる架空の鉱石なんだし。
「その魔法は!?」
か、顔が近いぃ!?
「軟化の魔法を掛けてやれば……」
「分かった!!」
それだけ聞くと、親方は疾風の様に店の奥に引っ込んでしまった…
速っ!!意味不明の速さだったよ!?
「瞳子さん、この服瞳子にどうですか?」
親方のスピードに唖然としていたら、後ろから一件隣りの仕立屋さんに行っていたリーラちゃんが、ピンクの花柄のワンピースを持って来た。
いや、そのワンピースは無いでしょ…と言うか、似合わないよ……
「そ、それは…似合わないと思われ………」
「そうですか?十分似合うと思うんですけど…」
リーラちゃんは、少し小柄なその身体の前で、ワンピースをヒラヒラさせながら、残念そうに耳の先端を下げて、戻って行っちゃった…
いや、だって…ねぇ。
結局、この武器屋さんも冷やかしで出て来てしまった。
ただ、おいと間する前に、疾風の親方が奥から出て来て、「お嬢ちゃん、今度からお嬢ちゃんの武具の手入れを任せてくれないか」って言ってくれただけでも儲けもんかなぁ…
武器屋さんを後にして、華やかな街並みを眺めながら本来の、本来の目的地である中層区のギルドに向かう。
今度はちゃんと他の所には気を取られないぞっ!!
……あぁ、あの道具屋さん見たいぃ…あっちのお店もぉ……だが、本当に見たいのは…直ぐそこの手の届く所にある……二つの大山(鳥取県)……
「瞳子さん、ギルドが見えて来ましたよ。…どこ見てるんですか?」
「……リーラちゃんの…オπ」
私の方が背が高いから、上からラフな格好のリーラちゃんの柔らかそうな谷間が襟元から丸見えなのだぁ…ふぅっはっはっはっはっはっはっはぁっ!!
見える、見えるぞぉ!!私には見えるっ!!木目の細かくふっくらとしていそうで、かと言って余り強調していない霊峰がっ!!
私はここにオπ教の開設を宣言するものである!!
「へ、変なとこ……見ないで下さい…」
おや?普段と言ってもまだ三日目だけど、様子がおかしい様な気がする…
だけど、恥じらってるリーラちゃん萌えぇぇぇ…
「そんな事言わずに見せておくれよぉ…ウヘへ」
「瞳子さん、だから女性が口にする言葉じゃ無いですよ!!」
怒ったリーラちゃんも…言わずともがな。
「ここがギルド?」
「そうですよ。大きいでしょう」
「…すごく…おおきいです…」
四階建ての公立小学校の校舎位の大きさだよ…しかも全部石造りとか…
「さ、入りましょう。瞳子さんの登録もしなくてはなりませんし」
「う、うん」
小鹿亭の時みたいに手を引かれて中に入った。
おぉ、手が柔らかい。
入った直ぐの所はロビーになっているらしく、灯りの魔法で照らされていて明るかった。
そこはなかなか広く、冒険者のオッサン達で賑わっていた。
やっぱり、みんな入って来た私を見るが、直ぐに興味を失ったのか談話や作業に戻った。
「あれ?ここは普通なんだ」
「そうですよ。だってフルメイルの人は少なく無いですからね」
「成る程」
「登録はあっちです」
入り口から真っ直ぐの所に、バーカウンターみたいなスペースがあり、そこに三人の受付嬢のお姉さんがお仕事をしていた。
変な意味じゃないよ!?
「あら?リーラじゃない。どうだった、帝国は」
一番右にいた銀髪のお姉さんが、リーラちゃんに気付いたらしく、手を振ってきた。
サラリと栄えある銀髪のショートカットで、顎のあたりで斜めに後ろにかけて切り揃えてあり、モミアゲは長く肩口まである。キリッとした細い眉毛と意志の強い眼が印象的な女の人だ。
モデルさんみたいで、なんか羨ましいなぁ……
「かなり快適でしたよ。ノンナさん。ご無沙汰してます」
ノンナさんって言うのかぁ、良いこと聞いたぞ…
む、ノンナさんも少し耳が尖ってる。けど、リーラちゃんみたいに長くは無いなぁ…この世界の人種の見分け方は分かんないや。
だが!ノンナさんのカップは見切った!!グヘヘへ…その大きさはズバリDだ!モミモミしたら気持ち良さそうな形してる。ジュルリ……いや、何かがおかしい……
「リーラちゃん、そこのフルメイルの方は?」
「こちらの方は瞳子さんです。ギルドの冒険者登録をしたいのですが」
「大丈夫よ。でも面白いわね~、フルメイルを着てるのにまだ冒険者じゃ無いなんて」
「ま、まぁ色々事情がありまして」
「ふ~ん…ま、今は追及しないで置いてあげる。さて、そこの着ぐるみさん。こっちに来てちょうだい?」
言われた通りにカウンターの前に立つ。
スッとカウンターに書類とペンが差し出された。
どうやら登録用紙みたいだ。
「そこに名前と年齢、性別、そして種族と出身地を書いて」
ふむ。
名前、もちろん暗黒院…リーラちゃんに睨まれた…
仕方無く本名を書いてっと。
次に年齢。
22歳独身っと…
性別は女…隣で登録用紙を覗き込んでたオッサンが、えって言いやがった…
種族、大魔王…だからなんでリーラちゃんそんなに睨むの!?
出身地……宇宙のどっか
「名前は黒森瞳子。22歳独身…別にそこまで書かなくても良いのよ?」
「………良いんです」
「そ、そう…性別は女性。種族、大魔王?」
「あ、瞳子さんは人間ですので、書き直して置いて下さい」
リーラちゃん、余計な事を…
「可笑しな人ね~。クスっ」
か、可愛い…何故だ!何故この世界はこんなにも美人さんが!?
クソぅ!天は我を見放した!!
「出身地は…ウチュウのどっか?ウチュウって何処かしら?これじゃあ、登録出来ないわよ」
残念です…仕方ありませぬな。
ここで爆弾を投下したいと思います。
「………ボソ(偽乳)…」
「!!」
ノンナさんの笑顔が凍りついた。
本人にしか聴こえない位の声で、魔法で生み出した微風に乗せて言ったから、どうやらちゃんと聴こえたらしいですなぁ。
そう、私は見抜いてしまったのです!!ノンナさんの本当のカップを!!
どうだ!見たか!!
これで断れまい。ちなみに私はEだぞぅ?
だけど自分のモミモミするのは嫌いなんだよね。
やっぱりやるなら…ウヘへ…美人か美少女のを…グヘヘへ、モミモミした方が良いよね!!
これは濡れる!!
と言うか妄想してたら濡れてきた…
「わ、私の勘違いみたいね!大丈夫よ!アハハハハ…じゃあ、この手形のある鉄板に手を置いて」
30cm位の長さのくすんだ銀色をした、手形が彫ってある手形に右手を乗せる。
ちょっとおっかないのは内緒だぞ★
手を乗せて、何やらノンナさんが呪文を唱えると、乗せた手の形に鉄板が光った。
一体どんな仕組みなんだろ…
これで、あなたの指紋が全て無くなりましたw騙されてやんのプギャーwwwwなんて事にはならないよね?
「はい、もう大丈夫よ。それと……はい、これ」
ノンナさんから石で出来た一枚のカードを渡された。
裏表には何も書かれてはおらず、有るとしたら、右下の隅に小さく『冒険者証明書』とだけ書いてある。
「それはあなたの冒険者カードよ。まだ最初だから、【ストーンランク】って事で素材が石のカードってワケ。何も書いて無いけど、専用の魔法を使えば浮き出て来るわ」
成る程、納得納得?
何で最初から彫っておかないんだろ…
「そうそう、良く質問があるので先に言うけど、何で情報をカードに彫らないかと言うと、皆最初の内はどんどんランクが上がっちゃうから、その度に彫ってたりしたら面倒くさいでしょ?しかも、使い終わった後再利用出来ないじゃない?だから、魔法で情報をインプットしてるワケ」
理解理解……べ、別に分かんなかった訳じゃ無いんだからね!!…………ごめんなさい分かりませんでした。
取り敢えず、後ろを向いてステータス画面を開き、アイテムボックスに冒険者カードを収納した。
どうだ。これで落とす事もスリにあう事もないのだ!!ふぅっはっはっはっはっはっはっはぁっ!!
天才的だろ!?もっと誉めても良いんだよ!?
「ふぅっはっはっはっはっはっはっはぁっ!!ふはふは!!」
「……あの娘大丈夫なのかしら……?」
「瞳子さんは何時もあんな感じです……しかもちょっとえっちなんですよ?」
ちょっとじゃ無いさぁ、ビッグだよ!!(ドヤッ)
「そうなの…?本当に面白い人ね」
「とても良い人ですよ」
「そう…お姉さん妬いちゃうわ!!そんな赤い顔しちゃって、とても良い人ですよ~だなんて言っちゃって!!」
「そ、そんな!!」
白い肌を紅色に染めながら恥ずかしがるリーラちゃん…ハァハァ…た、堪んないんだなぁ…ハァハァ…長い耳の先端まで真っ赤にしちゃって、辛抱堪らん!!
夜まで待てません…
こうなったら、大魔王パワーで無理矢理夜にしてくれるわっ!!
そうと決まればやっちゃるぜよ!!
「あっ!!瞳子さん!?どこ行くんですか!?」
もちろん人気の無い路地ですけど。
「ほら、リーラちゃん早く行かないと」
「すいません、ノンナさん!」
「またね~」




