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#1死亡からの転生

私は梓。

れっきとした高校一年生であり、自他ともに認めるぼっちだ。友達を作るのが苦手というより、一人でいることの方が好きだ。何故なら価値観の合わない人間といるなど、お互いに利益を産まないからだ。

昔から私と話した人はなぜか距離を取ろうとするし、そんなことをされ続ければ私も距離をおきたくなる。

故に、私にはこの16年、友達など片手に数えられる程度にしかいなかったのだ。

でも、それでいい。

友だちと話すよりファンタジーな世界を眺めて妄想にふける方が楽しかったのだから。

私はクラスに一人は居るような、ありふれたぼっちで良かったのだ、、、



良かったのに、、、


「こんな、転生はいらない!!!!!!!」


妖精飛び交う森の中で、アズサは一人叫ぶ。



一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一


どうも、車に轢かれて転生するという、使い古されたパターンで異世界にやってきました、アズサです。全く、

そういうのはもっと望んでる人間にやらせておけばいいのに、神というやつはなんて気が利かないのだ。私だって、ぼっちとはいえ投資で手に入れた金とか推し作品のレアグッツとか大事に思うものはあったし、なにより、冒険は第三者の目線から見るのが一番楽しいというのに!!

「まあ、グチグチ言っても仕方ない、、、か」

現状を広い心で受け入れてやることにして、私はその場から立ち上がる。辺りは森、きらきらしていて妖精王の森というワードが浮かんだ。多分違う。オタクという生き物は難儀なもので、口では何かしら文句を言っていても内心ちょっとワクワクしてしまうのだ。せっかく転生したなら少しは楽しまなくては無礼というもの、、、そう思って妖精の一人に話しかけてみる。

「ね、ねぇここってどこかわかったりしますか?あと、人里の方向とか、、、」

桃色のドレスを纏った妖精は、可愛らしく整った顔をこくりと傾げて口を開く。


「#%$&’’%$”&’@¥%#」


「えっ」


「#$%&%、@¥¥*&%#”・&%@¥+?!」


「えーーーーーっと、、、、」

妖精はこちらの困惑を汲み取ったのか、大きくため息をついて顔をしかめた。やんのかこら。妖精は渋い顔のまま私の頭の周りをぎゃあぎゃあ言って飛び回る。たまに殴ってくる。全く痛くない。何を言っているのかさっぱりだが、多分煽られている。絶対そうだ。間違いない、妖精の顔面がどんどん険しくなってきているし。さっき一度でもかわいいと思った自分が馬鹿だった。

「分かった分かった、あんたに聞いた私が悪かったよ!」

飛び回る妖精の体を両手で包みこむように捕獲してやる。こう見えて反射神経と手先の器用さには自信があるのだ。ゲーマーとして磨かれたスキルでも侮ることなかれ。どうすればこの妖精にちょっかいを出されなくなるかな、と思いながら辺りを見回していると、ふと、さっきまでうるさかった妖精がやけに静かになっていることに気付いた。

「ん?どうし_」

顔を覗き込んでみると、妖精は大粒の涙を溢していた。

「っ___!」

体をぷるぷると震わせながら、キッとこちらを睨みつけている。流石に馬鹿な私でも、怯えているのだとすぐわかった。そりゃそうだ、こんな巨大な生物に拘束されたら怖いに決まっている。だったらなぜ挑んで来たのか、と聞きたいところだけど、こいつにもこいつなりの理由があるのかもしれない。

「ごめん、痛いところとかない?」

そっと茂みの上に置いてやると妖精の腰は抜けていたらしく、その場にへたりこんだ。痛がっているような様子がないことにほっと息をつく。良かった、初めてのファンタジーの住人に怪我でも負わせていたら、ショックで立ち直れないところだった。

「私はこの森を出るよ。どの方向に行けば一番早く出れる?人里とかはどうでもいいからさ」

ここが妖精たちの住処だとしたら、私はさっさと出ていくべきだろう。というか神よ、何故に初期スポーン位置がこんなところなんだ。うっかりにしてはお茶目過ぎるだろ。

「……$%&。+*@」

妖精はぽかんとした顔をしつつも指で方向を指し示してくれた。やはり妖精には私の言葉が分かるらしい。普通こういうときは言語の壁とか神が消しておいてくれるものじゃないのか?

「そ、ありがと。次はあんまり無茶したら駄目だよ」

手を振ってその方向に向かう。人里がある方向を教えてくれたと期待して。


はじめてみました。

これからどうぞよろしくお願いします

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